子どもたちの放射能被害防止に取り組んでいる市民団体「いのちを守るお母さん全国ネットワーク」は八月二六日、国会内で各省庁の担当者を招いて「安全なお米を給食に!目指せ子どもの内部被曝ゼロ」と題した集会を開いた。

 同「ネットワーク」は、給食に使われる食材の安全性に疑問を抱き、最初、七月に農林水産省と交渉した。だが、担当者は「給食は文部科学省の担当」「食品の安全基準値は厚生労働省」「産地表示は消費者庁」と回答するだけで、国民の命にかかわる問題が「縦割り行政」によって処理されている。

 そこで農水省と厚労省、文科省、消費者庁、そして食品安全委員会の担当者を一堂に集めて要請することになったもの。この日の集会には、母親ら六〇人が参加。省庁側からは一六人が出席した。

 集会では、米の安全性に焦点をしぼり、最初に「ネットワーク」側が「主食である米のセシウムの基準値が、五〇〇ベクレル/㎏なのは高すぎるのではないか。ベラルーシでは一〇〇ベクレル/㎏だ」と質問した。

 これに対し厚労省は、「子どもは、食べる量が少ない。本来、幼児は一六八六ベクレル/㎏まで大丈夫だが、大人の基準である五五四ベクレル/㎏に合わせているので安心だ」という、驚くべき答えが返ってきた。子どもは大人より放射能の影響を受けやすいにもかかわらず、基準値が三倍以上も高いというのはなぜなのか。

 さらに厚労省側は、セシウム以外の放射性物質について、三月に発表した基準値のなかに、「世界で初めて」プルトニウムやウランといった核種の食品包有量として一〇ベクレル/㎏と定めていると発言。これに対し会場から、「一〇ベクレル以下なら体に猛毒のプルトニウムを入れて大丈夫というのか」との抗議があがった。省側は「まだ食品のウランやプルトニウムの値は測っていない。文科省が原発の敷地内で測ったデータで、測る必要がないと判断した」などと語り、実際に測る予定がないという矛盾した答弁をした。

 今秋以降、米の産地の偽装表示が大きな問題になることが予想されるが、「偽装を防ぐための新しい工夫は考えているのか」という質問に対し、消費者庁側は「通年通り」としか回答しなかった。

(増山麗奈・画家、9月9日号)

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