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JR東海リニア工事説明会、「問題ない」強調に住民怒りの声

樫田秀樹|2021年9月7日3:41PM

8月27日、リニア工事の住民説明会が開かれた東京都品川区の会場前で抗議活動中の「田園調布住民の会」メンバー。(撮影/樫田秀樹)

「私たちはこの説明会に納得していません。納得されていない方、拍手をお願いします」

8月27日、リニア中央新幹線(以下、リニア)の建設工事をめぐりJR東海が東京都品川区内で開催した住民説明会で、質問に立った住民がこう呼びかけたところ、200人以上の参加者の多くから拍手が起きた。

JR東海は今年4月に神奈川県川崎市、6月には品川区、そして8月に入ると前記2市区に加えて愛知県春日井市も加えた3カ所で、それぞれ住民説明会を開催した。

東京(品川駅)・名古屋間で2027年開業予定のリニア計画は14年に国土交通大臣に事業認可され、JR東海は各地で測量や立坑建設など準備工事を進めてきた。すでに上記3地域には直径14メートルの巨大シールドマシンが発進する立坑が完成し、いよいよ今年度、都市部の住宅街の真下でトンネル掘進が始まろうとしている。

3地域での説明内容はほぼ同じ。JR東海が強調したのが工区に「特殊な地盤はない」ことだ。

20年10月、東京都調布市で、東日本高速道路(NEXCO東日本)が建設中の「東京外かく環状道路(以下、外環)」の直上の住宅街で市道が陥没した。陥没地点の地下47メートルでは直径16メートルのシールドマシンが1カ月以上前に掘削をしたが、地盤が緩んだのだ。

だがNEXCO東日本は今年2月、事故原因をシールドマシンではなく、特殊な地盤における施工ミスだとする最終報告書を公表。JR東海はこれを引き合いに「リニア工区に外環のような特殊な地盤はない。固結シルト(硬い土質)と砂だけで構成されているのでご安心ください」との旨を、6月の説明会でも述べた。

さらに住民は驚いた。NEXCO東日本は13年に「地下からの騒音や振動は地表に及ばない」と説明したが、それでも調布市民はシールドマシンの騒音と振動に苦しみ、果ては陥没事故に直面した。その事実をもとにJR東海は振動や騒音が起きると認めるのに「その低減に努めるので24時間工事をする」と表明したからだ。

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