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東京外環道工事、気泡に続き騒音問題も

丸山重威|2020年4月16日8:03PM

東京都世田谷区、小足立橋付近の野川で川面に噴出する気泡の波紋。3月21日18時過ぎ。(撮影/大村哲夫)

地下40メートルでのトンネル建設が続いている東京外環道工事は、昨年から今年にかけ、次々と新たな問題が続出。「大深度地下は地上と無関係」という国側の主張が崩れ、憲法違反がいよいよ明らかになっている。

道路南側の世田谷区・野川で気泡が噴出したり、川に州ができた件はそれぞれ本誌の2018年9月7日号、昨年8月30日号で報じたが、今度は北側の練馬区・白子川でも酸欠の気体が地上に出てきたことが確認された。そしてこの3月中旬には野川でも以前と違う場所で再び気泡が噴出した。どこに出ても不思議はなくなってきたわけだ。また、地下のマシーン通過での振動も出てきた。橋の欄干で微振動が生じ、近寄ると振動音が聞こえるほど。とても「大深度地下は地上と無関係」などと言っていられる状況にない。

しかし違憲を訴えた訴訟で国側は、噴出を説明するはずの作業記録の重要個所は黒塗りで提出し、説明もせず強行突破する姿勢だ。

野川の酸欠空気噴出問題について国側はこれまで「添加剤や圧力を調整し、安全な方法で掘進し、地上に酸欠空気が漏れるようなことはない」と説明してきた。ところが白子川で昨年8月19日に確認された「漏気」については同年10月、これを認める「有識者見解」を発表。国側は酸欠空気が上がってきたことは認めつつも「周辺環境に影響はない」と開き直り、その根拠も示さず、工法も変えない構えだ。

これに対し「外環ネット」など沿線の住民団体は再三にわたって工法や酸欠ガスについて国や工事施工会社に説明を求め、工事中止を要求した。そもそも大深度地下を住民に許可なく掘進できる根拠とされた「地上に影響を与えない」との前提が、このように完全に覆されてしまったからだ。

違憲訴訟でも12月12日の第7回口頭弁論で住民側の武内更一弁護士は「地下の掘削現場と地表は、地層の断裂や空隙、過去の工事跡などでつながっている。古井戸や地下室に滞留した酸欠空気により住民の生命、健康に重大な影響を与えかねない。地下水による危険もある。この工事認可は憲法違反で無効である」と主張した。

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