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「表現の不自由展・その後」中止、
「中止が中止になる事態」望む声も

井澤宏明|2019年8月4日8:41PM

「暴力に成功体験を与えるべからず」。「表現の不自由展・その後」中止に抗議する市民たち。(4日、名古屋市東区の愛知芸術文化センター。撮影/井澤宏明)

愛知県で開かれている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」で、「慰安婦」を象徴した「平和の少女像」などが展示されていることに抗議が相次いでいる問題で、主催する「あいちトリエンナーレ実行委員会」(会長・大村秀章愛知県知事)は8月3日、「表現の不自由展」を同3日限りで中止すると発表した。一方、「表現の不自由展・その後」実行委員会のメンバーは、「戦後日本最大の検閲事件になる」と、中止に抗議する声明を出した。

翌4日朝には、「表現の不自由展」の会場入り口が高さ約4メートルの壁で封鎖され、入場できない状態に。「『表現の不自由展・その後』は展示中止となりました」と記された説明板が掲げられたものの、中止理由の説明はなく、来場者が説明板を撮影したり、係員と話し込んだりする場面も見られた。会場の外では、中止に反対する愛知県内や東京、大阪から駆け付けた市民約30人が炎天下、抗議の声を上げた。

大村知事は3日夕の緊急会見で、「(少女像を)撤去しなければ、ガソリン携行缶を持ってお邪魔します」という、「京都アニメーション放火殺人事件」を連想させるようなファクスが2日朝に送られてきたことを明かし、「このままでは安全に展覧会を運営することが危惧されるような状況だ」と中止理由を説明した。

続いて会見した芸術監督を務めるジャーナリストの津田大介氏は「公立施設の文化事業に対して、気に入らない人たちが『電凸』(電話攻撃)をすると、潰すことができるという成功体験になってしまう悪しき事例を、3日間で中止したことで作ってしまった。『表現の自由』を後退させた責任は非常に大きいと思う」とうなだれた。

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