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仲村未央・沖縄県議会議員に聞く
戦災調査からはずされ続けた沖縄

2019年6月25日7:58PM

調べない理由は「不明」

1949年に当時の経済安定本部総裁官房企画部調査課がまとめた「太平洋戦争による我国の被害総合報告書」。「昭和二四年四月七日」の日付がある。

そして、なぜ沖縄を調べないのかということを聞きに沖縄県議数名で総務省、厚労省、内閣府に行ったんです。総務省は「沖縄戦は地上戦があり空襲による被害と地上戦による被害の区別ができないためではないか」という、わけのわからない回答をしました。

そして「それ以外の学童疎開や戦災孤児など様々な項目の調査でも沖縄が省かれている理由は不明だとした」と。地上戦だから調べなかったというのは政府として沖縄戦の被害を関知しないに等しいということで、わからないで済む問題ではないと私は言いました。

それに内閣府大臣官房参事官は「全国の戦没者数、沖縄戦の被害状況について経済安定本部の事務を引き継いでいるというところがなく難しい。要請書は官邸に届ける」という程度の返事でしたね。

――2014年度まで総務省が委託事業を続けているのに?

そう。総務省に聞いたのは15年ですから、前年度までやっていた事業について「担当がいないからわかりません」では通用しないですよね。「沖縄戦で何人、人が死んだと思っているんですか」と聞いても答えがない。「沖縄県は9万4000人と言っています」という言い方です。「国としては国民が何人犠牲になったと思っているんですか」と聞いても答えがない。

その後、今度は翁長雄志知事(当時)からも国に要請を出しました。照屋さんも質問主意書を出したので回答が来ていますが、二つとも同じような「なぜ調査しなかったのか政府としてはわかりません」という趣旨です。沖縄県の被害調査を私たちが要求したことで、総務省のホームページに沖縄県や沖縄県の市町村が行なった被害調査を少しずつ転載でアップするようになりました。でもそれは国の調査ではありません。

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