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ヘイトスピーチ解消法と改定入管法を問う 
差別なくすための制度確立を

片岡伸行|2019年6月17日11:42AM

改定入管法の問題点を指摘する指宿昭一弁護士。(撮影/片岡伸行)

凶悪事件が起きるたびに飛び交う“ヘイト・デマ”が常態化してしまった日本社会。施行から3年となるヘイトスピーチ解消法と4月に施行された改定出入国管理法(入管法)の問題点を明らかにし、反人種差別政策の確立を求める集会が5月29日、東京・永田町の参議院議員会館内で開かれ、〈外国人人権基本法および人種差別禁止法の制定を〉とアピールした。

主催したのは外国人人権法連絡会、移住者と連帯する全国ネットワーク、人種差別撤廃NGOネットワーク、のりこえねっと、ヒューマンライツ・ナウの5団体。

集会ではまず、ジャーナリストの安田浩一さんが5月28日に発生した川崎市での殺傷事件に言及。「事件そのものはもちろん、これだけは許せない」として〈おそらくは在日。川崎だから〉などと容疑者の出自を邪推するネット内の書き込みを挙げ「ヘイトスピーチ解消法施行以降も、こうしたことは繰り返されてきた」とし「法律は何の役にも立っていない」と指摘。日本で生まれたタイ人の子どもが母親と引き離された事例も紹介し「これが開かれた“おもてなしの国”なのか」と問題提起した。

改定入管法については弁護士の指宿昭一さんが「転職の自由を認めたことが唯一の長所だが、そもそも当たり前のこと」とし、5年間で延べ2万6000人が失踪するなど「現代の奴隷制度」とされる外国人技能実習制度を温存したことが「最大の欠陥だ」と批判した。国士舘大学教授で「移住連」副代表理事の鈴木江理子さんも「転職の自由はあっても家族と一緒に暮らせず、移動の自由も永住への移行も制限されている」とし「制度の壁、言葉の壁、心の壁が格差と不平等を生み出している」と指摘。こうした現状を踏まえ、最近の選挙活動での差別煽動の問題点を挙げた弁護士の師岡康子さんは「人種差別禁止法の必要性が高まっている」と強調した。

(片岡伸行・記者、2019年6月7日号)

 

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