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沖縄知事選、佐喜眞淳氏とヘイト団体の関係

西山隆則|2018年9月12日5:36PM

ヘイト団体と関係か

佐喜眞氏は日本会議よりさらに質の悪いネトウヨ的団体と近しいこともわかっている。「頑張れ日本!  全国行動委員会」だ。この団体は、13年1月27日に沖縄県内の全41市町村の首長をはじめとする県民の代表らがオスプレイの沖縄配備撤回を求めて東京・銀座でデモを行なった際、日の丸を掲げて登場し、「オスプレイは必要だ」「売国奴」「琉球人は日本から出て行け!」「中国のスパイ」などと沖縄ヘイトを繰り返した。彼らにとって「沖縄」は「反日」ということになるらしい。当時の那覇市長としてデモに参加した翁長氏は、このむき出しの沖縄差別と、それに無関心な人々に衝撃を受け、翌年の知事選に出馬する決意をしたという。

そんな“反沖縄団体”と佐喜眞氏が気脈を通じているというのである。証拠は、この団体が16年1月に、やはり宜野湾市民会館で「宜野湾と沖縄の未来を考えるシンポジウム『日本一早い桜祭り』」を開催したことだ。「琉球人は出て行け!」などと叫ぶ団体に市民会館を貸し出したうえ、市長自身がシンポジウムに登壇することになっていた。

同委員会公式サイトの登壇予定者の筆頭に〈佐喜眞淳(宜野湾市長)〉と書かれていたのだ。結局、市民からの批判を受けて参加を見送ったというが、佐喜眞氏とこの“反沖縄団体”とのつながりが消えたわけではない。

一連の行動からわかることは、佐喜眞氏が沖縄のためではなく、中央政府や“内地”のこうした右派勢力の手先としてこれまで活動してきたということだ。

それを象徴するのが、普天間飛行場の移設に関する変節だ。12年の市長選では「辺野古移設反対」を主張して当選したにもかかわらず、13年に菅義偉官房長官が「県外移設はあり得ない」と発言するとにわかに態度を翻し、辺野古移設は「普天間の固定化を避けるという苦渋の決断」などと言い出したのだ。この明らかな公約破棄について『琉球新報』は社説で〈(初めから)政府と気脈を通じていたとしか思えず〉〈政府のお先棒を担いだと批判されても釈明できまい〉などと批判した。

14年の選挙では、この「親安倍=反沖縄」の立場がより露骨になる。佐喜眞氏がこの時の選挙で使ったキャッチコピーが「宜野湾がいちばん」だ。トランプ米大統領の「アメリカ・ファースト」に通じるこのフレーズは、要は「宜野湾さえよければいい」ということだ。普天間飛行場の“県内たらい回し”である。翁長知事は当時、この主張についてこう語っている。「県内であっちだ、こっちだと悩むのは沖縄の宿命だが、それは沖縄の責任ではない。政府の責任だ」

佐喜眞氏では“政府の責任”を追及できないことは明らかだ。「宜野湾がいちばん」と言う限り、「沖縄がいちばん」になることはないのである。

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