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麻生大臣「セクハラ罪ない」発言は「無知で無責任」
小島慶子さんなどが怒りの声

朝倉優子|2018年5月30日12:41PM

東京・千代田区の財務省前で麻生大臣への抗議を示す人々。5月7日。(撮影/宮本有紀)

財務省が前事務次官・福田淳一氏のセクハラ行為を認定したにもかかわらず、財務大臣である麻生太郎氏が「セクハラ罪という罪はない」「殺人とか強制わいせつとは違う」などと発言した問題を受け、5月7日、各地で抗議行動があった。麻生氏の発言はまるで、「たいしたことじゃないのに大騒ぎしやがって」と言っているかのようだ。抗議は、メディアで働く女性や研究者らの呼びかけで東京、大阪、京都、奈良、札幌で行なわれた。

東京での抗議場所は財務省前。開始時間の18時には雨風がいっそう強まって、雨合羽に傘をさしてもずぶ濡れになるレベルだった。それでも集まった、頭から湯気が立ち上っている人たち。18時からのリレートークでは、NPO「アジア女性資料センター」の濱田すみれさんがピカピカ光る角(のカチューシャ)を生やして怒りを表現しつつ、「セクハラは、さまざまな性暴力を含む包括的な概念。(麻生氏のような)無知で無責任な発言はいい加減にしてほしい」とし、「ハラスメント被害者が声を上げることができて、その声がきちんと聞かれる社会に」と訴えた。

元SEALDsで大学院生の是恒香琳さんは「私たちが闘わなければいけないのは、社会にあるセクハラを軽視するような認識」だとした上で、「私は麻生大臣の顔を二度と見たくない」と強調。タレントでエッセイストの小島慶子さんは、「今回のことをきっかけに、もうハラスメントへの無神経・無頓着はやめよう」と呼びかけた。筆者も、「おかしなことにおかしいと声を上げるのに勇気が必要なこと自体がおかしい」とスピーチした。

そして、19時ちょうどに一斉にプラカードを掲げるアクションへ。「#With You(あなたと共にいる)」「セクハラを許さない!」などと書かれたプラカードが掲げられ、参加者からは自然発生的に「麻生はやめろ」コールが起きた。

(朝倉優子・「マネキンフラッシュモブ@かながわ」共同代表、2018年5月18日号)

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