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中学の性教育授業に日本会議系の都議が“介入”

小宮純一|2018年5月2日12:20PM

またぞろ、実態をふまえない的外れの教育への介入が起きた。

東京・足立区の区立中学校が今年3月、全卒業生を対象に人権教育の一環として総合学習の時間に行なった性教育の公開授業について、自民党の古賀俊昭都議(70歳、日本会議地方議員連盟副会長)が同月16日の都議会文教委員会で「学習指導要領に沿っておらず不適切」と、校名、校長名、教員名を名指しして質問。都教委が答弁で区教委を指導する姿勢を示した問題を考える集会が4月13日、東京・千代田区で開かれ、教育関係者や市民ら160人超が参加した。

古賀都議は質問で、学習指導要領にはない「性交」「避妊」などの言葉を使った授業は性交を助長する可能性があり、発達段階にふさわしいと言えず不適切、と主張。都教委は、「性交」は小中高の保健体育学習指導要領にはない言葉で、「避妊」「人工妊娠中絶」は高校で扱う内容だとして、担当部長が「区教委を指導する」と答弁した。

集会では、日本性教育協会の調査(2011年)によると、中学生の性経験率は女子5%・男子4%だが、高校生になると女子24%・男子15%に跳ね上がり、10代の出産は年間1万件超、人工妊娠中絶は約1万5000件に達する点を示し、「オブラートに包んだ教育内容では未成年の妊娠リスクは伝わらない」との発言や、刑法の「性的同意年齢」は13歳なのに、義務教育で「性交」を教えないのは矛盾だ、などの指摘があった。

また、同都議らが03年に旧都立七生養護学校の性教育を非難、都教委が教員を処分した事件で、東京地裁、高裁が都議や都教委の行動の一部を「教育に対する不当な支配」と判断した点について「同じ過ちを許してはならない」との訴えもあった。

区教委は「10代の望まない妊娠・出産を防ぐための授業で、生徒と保護者のニーズにも合っている」と話している。

(小宮純一・ジャーナリスト、2018年4月20日号)

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