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「モリカケ解散の安倍倒せ」 地元今治市で「加計学園絶対反対」行動

「加計学園絶対反対」と今治市内を行進する人びと。(撮影/浅野健一)

安倍晋三首相の40年来の“腹心の友”、加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園・岡山理科大学が来年4月に獣医学部新設を計画している愛媛県今治市で9月23日、市民による「加計学園絶対反対」行動が行なわれた。主催は「今治加計獣医学部問題を考える会」。2回に分けたデモと市民対話集会には、地元のほか全国各地から駆け付けた約400人が参加した。

最初のデモは「しまなみアースランド」から新都市第2地区にある工事現場のゲートまで約1キロを行進した。参加者は「加計学園絶対反対」の旗を持ち、「96億円は市民に使え!加計に渡すな!」「市税を奪うな!」と書かれたプラカードや「『モリカケ解散』 安倍倒せ」の横断幕を持って、「加計隠し解散反対」「加計孝太郎を証人喚問」などのコールを繰り返した。

山本太郎参院議員(自由党共同代表)は建築中の校舎を背にして、「首相は加計をめぐる数々の疑惑の追及から逃げるための解散に打って出た。解散の原因をつくった土地に初めて来た。15回もはねられた獣医学部が許可されたのは、加計さんが安倍さんのお友だちだからで、国家の私物化だ。一番の被害者は36億円の土地と建設費の半分に当たる96億円の血税を加計に渡す今治市民だ」と訴えた。

安倍記念小学校“疑獄”を追及する木村真・豊中市議は「こんなに工事が進んでいるのを見て驚いた。安倍記念小学校の赤茶色の建物は廃墟になりかかっている。今治でも同じことが起きるのではないか。森友問題では、財務省がレールを敷いて8億円値引きしたことを証明する録音テープが出てきた。国会でこれを追及されるのを恐れ解散の暴挙に出た。この解散も私物化だ。安倍さん個人の都合で強行する選挙で、もし勝たせたら、国民はさらになめられる。返り討ちにしよう」と呼び掛けた。

続いて筆者も登壇して、文部科学省の大学設置・学校法人審議会は8月末に加計獣医学部の許認可に関する判断を保留としたが、10月末に不認可、もしくは1年延期の結論になる恐れがあるため、首相は解散すると指摘。「雑誌、新聞、テレビが調査報道を展開して疑惑解明が進んだ。言論弾圧の安倍政権を倒すことで日本にジャーナリズムを創成しよう」と訴えた。

市民らは市役所前へ移動。名古屋の女性たちが、「立法府の長」と言った安倍首相、「男たちの悪だくみ」の名言を吐いた昭恵氏、「首相と加計氏が親しいことは報道で初めて知った」とウソをついた萩生田光一自民党幹事長代理らに扮した寸劇を披露した。

【全国紙報道わずか】

その後、集会が開かれた中央公民館まで2回目のデモを行なった。今治市内でデモが行なわれたのは三十数年ぶりで、道行く人も立ち止まって「96億円は加計ではなく家計に使え」などというシュプレヒコールに耳を傾けていた。

集会では「考える会」の黒川敦彦共同代表が「加計孝太郎氏は一度も今治に来ていない。ここに来て説明すべきだ」と強調。「加計は建築費を50億円水増し請求している。森友の100倍もの補助金詐欺に当たる。市は図面のチェックもせずに言い値で補助金を決めた。菅良二市長は建築費の確認作業について『認可されるまで説明しない』と言っている。また、現在の設計ではバイオハザードが起きる危険性がある。9月6日に市を訪れた加計の幹部に説明を求めたら警察を呼ばれた」と述べた。

黒川氏は「市はまだ補助金を払っていない。12月の議会で止められる。市民の声で止めよう。96億円は今治市の子どもたちのために使おう」と呼び掛けた。黒川さんらは加計、安倍両氏らを詐欺などで刑事告発する運動を提起した。

24日付の各紙を読んだが、地元の『愛媛新聞』はカラー写真(2段)付きで〈「加計隠し解散許さない」/今治 建設現場で山本太郎議員〉(石見禎浩記者)の見出しを掲げ、35行で報じたが、『朝日』『毎日』は県版のベタ記事を載せただけだった。『毎日』記事(松倉展人記者)では、山本議員は「野党の国会議員」になっていた。『読売』と共同通信は熱心に取材をしていたが一字も報じなかった。

(浅野健一・ジャーナリスト、9月29日号)