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福島第一原発事故から6年 脱原発訴え8000人が国会周辺に集結

2017年3月29日6:32PM

福島の現状を訴える、いわき放射能市民測定室たらちね事務局長の鈴木薫さん。(撮影/薄井崇友)

福島の原発事故から6年、3月11日に約8000人(主催者発表)が国会周辺に集結し脱原発を訴えた。主催は、毎週金曜日に官邸前抗議をしている首都圏反原発連合(反原連)。

午後5時、国会正門前のステージでは、楽団の「ジンタらムータ」によるブレヒトがナチスにノーを突きつけた歌の替え歌が流れ、主催者のミサオ・レッドウルフさんが安倍政権打倒を訴え悪しき第三勢力の台頭を牽制した。つづいて、いわき放射能市民測定室たらちね事務局長の鈴木薫さんが福島の声をとどけた。

「まだたったの6年です。事故の時、子どもだった人たちが原発の労働者や除染作業員として働く状態が現実になっている。この現実から日本全体の責任を担う大人は逃れられない。子どもたちのために未来を少しでも明るくしたい」

そのあと、古賀茂明、佐藤学、福永正明、落合恵子各氏らの著名人と野党の政治家がスピーチ、元総理の菅直人氏をはじめ各野党は一同に登壇し共闘を誓った。フォーラム4の古賀茂明さんは「柏崎刈羽は絶対に動かさない。希望は新潟にある」と米山隆一新潟県知事への期待を述べ、福島みずほ社民党副党首も「台湾・ベトナムは止めた。日本はいま闘っている。裁判や地方自治体で止める。脱原発の知事をもっとつくっていく」と訴え大きな拍手となった。市民連合・学者の会の佐藤学さんは「皆さんの不屈の闘いが新しい政治の動きをつくり出した」と反原連の活動を讃え、他の登壇者からも同様のエールが続いた。

参加者からは「鹿児島がだめだ」と三反園訓鹿児島県知事の再稼動容認への批判(40代男性)や大統領の弾劾を勝ち取った「韓国のように自分たちも頑張りたい」との声も聞かれた(50代女性)。また、毎週金曜日の官邸抗議に参加しているグループの1人、つのいてんこさんは「デモで何が変わるの? とよく言われるがデモは社会を変える両輪の片方、もう一つは日常生活の中で価値観をシフトしていくこと。よりよい社会を求める普通の生活者として声を上げていきたい」と話した。

(薄井崇友・フォトグラファー、3月17日号)

 

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