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福島の国道6号線清掃、抗議殺到、参加者激減の今年も実施――被曝の危険も高校生アピール

2016年11月9日1:16PM

「ここは安全です」と主催者代表の西本由美子理事長。今年も高校生を参加させた。(撮影/冨田きよむ)

「ここは安全です」と主催者代表の西本由美子理事長。今年も高校生を参加させた。(撮影/冨田きよむ)

10月15日、東京電力福島第一原発の爆発から、まだ5年半しか経過していない中、福島県広野町から南相馬市までの国道6号線の清掃イベント「みんなでやっぺ!! きれいな6国」が開催された。

東日本大震災以後、休止していたが、昨年、放射能被曝への懸念から、全国から中止を求める提言書が多数集まったにもかかわらず、再開。今年も、また、高校生が参加して行なわれた。

開会式も閉会式も高校生が前面に出ていた。総合司会は県立双葉翔陽高校3年の井出雄大さん。井出さんは大熊町から広野町に避難してきている。地元新聞なども高校生に張り付き取材している。つまり、県内には高校生の参加をアピールしたいのだ。

主催者のハッピーロードネット代表・西本由美子理事長(63歳)に話を聞いた。

筆者「昨年は開催日より約1カ月前の9月15日から告知し、かなり宣伝したが、今年はギリギリ10月8日まで告知しなかった理由は?」

西本「昨年は早めに告知したので1000通を超える脅迫めいた抗議メールが届いた。今年は告知期間を短くして抗議メールが届かないようにした。その結果(メールは)激減した。しかし、去年学校に大量の抗議メールや抗議の電話が殺到したので今年参加する高校生の数が激減した。心配した親が参加させなかったということだろう」

筆者「それは学校の先生や保護者が道路掃除の危険性を理解したからではないか?」

西本「違います。ここは安全です。国や県が安全だと言って帰還してもいいことになっているのに、マスコミは危険だと煽り立てる。抗議メールや電話は県外ばかり。無関係な人からのものだ。私たちがここで平和に暮らすことをじゃまする権利はあなた達にはない」 筆者「安全性の確認のために清掃するルートの空間線量を事前に測定すると報じられているが、その数字を見せてくれ」

西本「それはマスコミに公開しない。国や県が測った正式なものではないからだ。正式でないものを公表するとあらぬ誤解を与える」筆者「その数字を確認して低かったから安全だと判断したのか?」

西本「もともと低い数字だ。このあたりだって0・06とか0・08マイクロシーベルト(μSv)/hだ。東京と変わらない」

そこで、私が0・3μSv/hを示している線量計を見せたが、「こんな安物で何がわかる?」とまともに見ようともしない。

国道6号線は、除染作業者はもちろん、廃炉作業現場からのダンプカーなどの多くの車輛が行き交う。この日は土曜日だったが普段とさほど変わらない交通量。高校生も大人も、マスクをしている人はほとんどいなかった。

(冨田きよむ・フォトジャーナリスト、10月28日号)

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