週刊金曜日公式ブログ 週刊金曜日ニュース

日本の“右派”団体にニューヨークで抗議デモ――『産経』もデマを垂れ流しか

3月9日の米国での講演イベントを通知する、“右派”団体なでしこアクション(3月4日)のHP。(撮影/編集部)

3月9日の米国での講演イベントを通知する、“右派”団体なでしこアクション(3月4日)のHP。(撮影/編集部)

国連・女性の地位委員会に合わせて「慰安婦問題の真実と正義~第二次大戦時の日本軍性奴隷」が開催されたが、一方で「慰安婦は性奴隷ではなく戦時売春婦である」(なでしこアクション)などと主張する日本の“右派”団体も3月9日、講演会や会見をニューヨークで開いた。

講演には「テキサス親父」ことトニー・マラーノ氏、山本優美子氏(なでしこアクション)、藤井実彦氏(論破プロジェクト)のほか、高橋史朗氏(一般財団法人親学推進協会会長)が登壇した。

会場はもともとNY日系人会館で予定されていたが、事前に把握した日系米国人や平和団体の抗議もあり、会館側がキャンセルした。

主催者らは急遽近くのレストランを借りて講演会を開いたが、そこにもニューヨークの団体「核国家に反対するナマケモノの会」をはじめ日米の平和・人権活動家らの抗議デモが押しかけた。

奇妙なのはその後だ。講演者の一人であり、日本におけるマラーノ氏の代理人を名乗る藤木俊一氏はインターネット上に抗議デモの写真や動画を拡散させ、デモ参加者は時給20ドルで雇われたホームレスだとか、参加者のうち6人がニューヨーク市警に逮捕されたというデマを流し始めた。講演会を後援したニューヨーク在住の日本人らによる団体は、会場がキャンセルされたのは抗議側による「脅迫・妨害」によるものだ、とも主張した。さらに翌11日の『産経新聞』は「周辺住民によれば、夕刻にデモをしたなどとして、数人が市警に一時拘束されたという」との“誤報”を配信した。拘束の有無については警察や参加者に取材すればわかる(そしてそのような事実はない)が、「周辺住民」とは藤木氏のことなのだろうか。

いずれにせよ、会館責任者は会場のキャンセルについて、われわれは歴史修正主義にはまったく賛同できない、と説明している。

(小山エミ・FeND共同代表、3月20日号)