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沖縄防衛局、県の要請を無視して作業を再開――抗議の現場、若者たちの姿も

管轄不明の看板を設置する作業員。(撮影/矢部真太)

管轄不明の看板を設置する作業員。(撮影/矢部真太)

2月26日夜、米軍のキャンプ・シュワブ(沖縄島北部辺野古)を囲むフェンスに隣接していたテントが撤去された。機動隊との衝突を回避するため、北部国道事務所(沖縄総合事務局)の要求に譲歩した市民らが自主的に解体したのだ。フェンスや歩道の植木にはすでに夥しい数の警告文が貼られ、無記名で「テント等設置禁止」と記された看板も置かれていた。

市民らは、その後、道路を挟む対岸に新たなテントを設置した。旧テントの約1・5倍で、全長は50メートル以上になる。規模を拡げたのは「少しでも片付けを難航させるための措置」と、ある関係者は言う。

北部国道事務所は3月11日、道路交通法に抵触するとして、ただちにテントを撤去するよう求める警告書を出した。警告に応じない場合、「違法状態を強制的に解消する」との文書だった。

一方で沖縄防衛局は、3月12日、辺野古新基地の建設に向けたボーリング調査を再開した。昨年9月に中断して以来、約6カ月ぶりの工事だ。その間、11月には沖縄県知事選挙があり、12月には衆議院議員選挙などがあった。翁長雄志県知事は今年1月、仲井眞弘多前知事の「埋め立て承認」過程に瑕疵(欠点や欠陥、過失)がなかったかを検証する、第三者委員会を発足させた。そして検証する間は作業を見合わせるよう防衛省に要請していた。作業の再開は、この意向を無視して強行されたのだ。

キャンプ・シュワブ前のテントには、中高年のみならず20歳前後の若者の姿もある。春休みなどを利用して県内外から訪れた彼らは、辺野古のことが「気になっていた」と言う。ある学生はテントに対して「不気味だ」「怖い」というイメージを持っていたと語る。ブルーシートで覆われ「反対」や「やめろ」といった激しい言葉が並ぶ光景は、確かに近寄りがたい。しかし実際に来て現場の人と接すると、「歓迎されて嬉しかった」「温かみを感じた」「自分も考えないといけないと思った」といった想いも沸いてくる。

抗議・監視活動の最後の砦であるテントは「何としても死守したい」と現場の人々は語る。今、この瞬間も、事態は動き続けている。多くの人に関心を寄せてほしい。

(矢部真太、元山仁士郎/ex-SASPL〈=元サスプル、自由と民主主義の緊急学生行動〉メンバー、3月20日号)