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1年2カ月ぶりに原発全停止――再稼働反対運動は全国各地へ

9月14日、東京・亀戸での集会後パレードに出発する参加者。(撮影/伊田浩之)

9月14日、東京・亀戸での集会後パレードに出発する参加者。(撮影/伊田浩之)

 関西電力大飯原発4号機(福井県おおい町)が九月一五日、定期検査で発電を停止。昨年七月以来一年二カ月ぶりに国内の商業用原発すべてが止まった。この日の前後、原発の再稼働に反対するさまざまな集会が全国で開かれた。

 東京都江東区の亀戸中央公園では同一四日、作家の大江健三郎さんら知識人でつくる「『さようなら原発』一千万署名 市民の会」が呼びかけた集会があった。主催者によると、労組などを通じた全国への参加要請はしなかったものの、約九〇〇〇人が集まった。

 作家の落合恵子さんは「福島第一原発の事故の責任は東電はじめ、どこも取っていない。それがこの国の現実です。しかもザルと呼ばれる新基準のもと電力会社は再稼働を申請している。命とおカネのどちらを取るかという時におカネをわしづかみする人たちがこの国を動かしていることを忘れてはならない。“倍返し”じゃない、私たちは一千倍返しをしていく。この国にきっちり落とし前をつけさせてもらおう」とあいさつした。

 大江健三郎さんは「(汚染水がコントロールされていると述べた安倍)首相のウソがどのように日本への評価にはね返ってくるか、それを引き受けていくのも次の世代。そのことを考え続けないといけない。オリンピックが終わればなにも残っていない、オリンピックが残すものはない。私たちに残っているのは、この大きな重い原発の問題。私は必ずしもオリンピックが来るなと言っていないけれど、将来の子どもたちのために生きていける社会・時代・環境を残すことで志を一緒にする人たちと行動をともにしたい」と話した。

 現在、新しい規制基準に基づき、四電力会社が計一二基の原発の再稼働を申請しており、原子力規制委員会で審査が進んでいる。

 集会では、早ければ年末の再稼働が狙われているとされる原発について地元から報告があった。泊原発は小野有五さん(北海道大学名誉教授)が、伊方原発は門田鈴枝さん(原発さよなら四国ネットワーク)が、川内原発は下馬場学さん(鹿児島県護憲平和フォーラム)が危険性を報告し、今後の反対集会への参加を呼びかけた。

 ルポライターの鎌田慧さんは「原発ゼロのしんとした安全な平和な日々がもう一度明日からはじまる。絶対これ以上再稼働を認めないという決意の日でもあります。原発がなくても何の不自由もないことを毎日明らかにしていく日々です。そのことが(みんなに)広がると原発ゼロでいいとなる。汚染水問題は世界に対する犯罪でもあるし、未来の人類に対する犯罪。絶対に再稼働を認めない思いで行進をしましょう」と締めくくった。

 再稼働を阻止する闘いは、各地域の取り組みが一層重要な新しい段階に移る。これまでの絆を生かせるかどうかがカギになりそうだ。

(伊田浩之・編集部、9月20日号)