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“公約違反”の安倍首相に批判集中――各地でTPP反対デモが噴出

2013年3月29日6:30PM

「TPP反対」を掲げ首相官邸前デモが行なわれた=2013年3月5日。(撮影/横田一)


 TPP(環太平洋戦略経済連携協定)反対の首相官邸前デモが三月五日に行なわれ、農業関係者や医療関係者らが参加。「TPP反対」を連呼する合間に「国民皆保険制度を守れ」などのメッセージも発していたが、特に安倍晋三首相に対しては「国民を騙すな」との怒りがぶつけられた。自民党がTPP交渉で守るべき国益として掲げていた六項目(投資家対国家間の紛争解決条項であるISD条項には合意しないこと、国民皆保険制度維持など)について「(総合政策集に掲げた項目で)正確には公約ではない。目指すべき政策だ」(二月二八日の衆議院予算委員会)と答弁したためだ。

 この発言は自民党内でも大問題になっている。同党国会議員は「六項目を公約」と認識しており、党内の部会などでは自明のことのように、「六項目の公約についてオバマ大統領に伝えたことは評価」(西田昌司参院議員)、「六項目を掲げて選挙を戦った」(永岡桂子衆院議員)、「TPP交渉の過程でなし崩しで公約の六項目を守れなくなれば、党が信頼を失う」(菅家一郎衆院議員)という発言がされている。全国の議会の九割がTPP反対決議をあげているが、主導したのは自民党の各都道府県連である。

 三月一〇日には北海道十勝地方で四〇〇〇人規模のTPP反対集会が開かれ、与野党の国会議員が参加した。参加議員の一人である地元の中川郁子衆院議員は、党内の会合などで「地元十勝は農地集約のエリート地域だが、そんな地域ですら崩壊の危機にある」「総理を信じて投票した人に説明をしてほしい」と訴えている。

 かつての盟友の故・中川昭一元財務大臣の妻が引き継いだ十勝地方をも切り捨てようとしている“冷徹”な安倍首相。交渉参加表明に踏み切れば、自民党は地方での信頼を一気に失い、支持率激減で参院選敗北という可能性が現実味を帯びてくるに違いない。

(横田一・フリージャーナリスト、3月15日号)

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