悪法国会

警察天国。

刑事司法「改悪」で、市民は地獄──警察天国。刑事司法「改革」関連法案が国会で審議入りしている。安保法制の陰に隠れがちだが、警察と検察による取り調べの録音・録画義務付けや、司法取引の導入、通信傍受の対象犯罪拡大を三つの柱とする法案は、「冤罪をなくすために」というスタートラインはどこへやら、捜査手法の強化が目立つ。「警察天国。市民は地獄。」の世の中がやってくる。

  • 緒方靖夫・元参議院議員インタビュー
    「私への盗聴を反省しない警察を許さない」

    1986年に発覚した、共産党の緒方靖夫元参議院議員宅の盗聴事件。裁判で有罪になった警察は未だに「知らぬ、存ぜぬ」を決め込み、今度は盗聴法を改悪して、事実上無制限の盗聴拡大を狙っている。こんな集団に、盗聴を好き放題やらせたらどうなるのか。警察の盗聴が暴露された初の事件の当事者が、危険性を警告する。

  • 元「法制審議会特別部会」委員・周防正行監督インタビュー
    「それでもボクは会議で闘った」

    「案を飲みくだした」──。法制審議会の委員として、警察・検察関係者や並みいる法学者に混じって、刑事司法「改革」に挑んだ周防正行監督。「条件付き」に終わった取り調べの可視化をはじめ、最終的な案は周防監督の理想には届かなかった。その奮闘の日々と葛藤を綴った著書『それでもボクは会議で闘う』を出した周防監督にあらためて今の思いを聞いた。

  • 警察に最も嫌われるジャーナリスト・寺澤有インタビュー
    監視国家『1984』の時代がやってくる

    盗聴、盗撮、汚職、性風俗接待……先鋭的取材で警察の闇をなんども暴き出してきたジャーナリスト寺澤有氏は、これまで100人もの警察官を懲戒処分に追い込んできた。その寺澤氏は、日本がいよいよジョージ・オーウェル『1984』のような監視国家の時代に入りつつあると警告する。

  • 「警察が怖くなる」本と映画12選
    境分万純

    「代用監獄」での自白の強要、調書の「作文」、証拠隠しやでっち上げ──。「警察への危機感」から作品を生み出したのは、周防正行監督に限らない。一部を紹介する。

  • 警察による過剰な制圧が原因か
    「保護」という名の連続不審死
    中嶋啓明

    東京で、警察官に「保護」されたり、逮捕されたりして身柄を拘束された人が、警察署内で体調を急変させるなどして死亡する事案が昨年来、相次いでいる。情報開示を請求してみると、開示された書類はほぼ全面墨塗り状態だった。

  • 「刑事訴訟法等の一部を改正する法律案」改悪のポイントとここが問題!

    盗聴法の改悪を含む「刑事訴訟法等の一部を改正する法律案」とは、どんなものか。内容は多岐にわたるが、中でも重要な三つのテーマについて、問題点を整理してみた。

  • これが盗聴法の運用実態だ
    編集部
  • 阪田雅裕、宮崎礼壹・元内閣法制局長官インタビュー
    やっぱり集団的自衛権は違憲だ
  • 大詰め迎える“中労委対策”か!?
    セブン&アイ 伊藤名誉会長と安倍首相“ランチ会談”の舞台裏   渡辺 仁
  • フィリピン・ナボタスの「墓地スラム」
    死者と共に暮らす人々 写真・文 吉田尚弘
  • 飛耳長目 108
    知事訪米で変わった米国の「安保マフィア」 佐藤 優
  • 連載 1★9★3★7
    『時間』はなぜ消されたのか19 辺見 庸
  • 派遣労働の待遇悪化につながる「改正労働者派遣法」案のポイント解説 稲毛由佳
  • 和平交渉の進むコロンビアで暴力と隣あわせで暮らすアワ民族 写真・文 柴田大輔

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