共生する社会 障害者差別解消法を知っていますか?

障がい者への差別を禁止する法律が先の通常国会で成立した。国連で採択された障害者権利条約を批准するための一環だ。障がい者差別の定義は法律に盛り込まれておらず、これからガイドラインで決めていく。いかに実効性を持たせるか、3年後の施行にむけて市民の関心が鍵だ。

●新しい価値観の時代へ「合理的配慮」が社会を生きやすく変える野沢 和弘今回の法律は、障がい者の差別をなくすだけでなく、社会の慣習や私たちの考え方を根底から変える契機になりうる。法案づくりに係わった筆者がその意義を説く。●どんなことが障がい者差別なの?あなたはどう感じますか障がい者だから、普通に暮らせない? でも、もしかしたら、社会にある「障害」が彼らを暮らしにくくさせているだけなのかも。一つ一つその「障害」を取り除くべく、まずは何が「障害」で何が「差別」なのか。それを認識することがまず第一歩です。●障がい者は、あなたの町のどこにいる?差別解消へ、あなた自身にできることみわ よしこ障害者差別解消法の目的は、名称の通り、「障害を理由とする差別」の解消だが、具体的にはどのようなものなのだろうか?解消するために、たとえば日常生活の場で、職場で、何ができるのだろうか?◆障がい者の科学技術への参加を促進した米国の取り組み●表出支援の現場から言葉の世界への扉を開く村上 朝子言葉を十分に話せないばかりに、誤解されたり、ときに存在自体を無視されている人たちがいる。だが、ITを使った表出支援や意思決定支援が進むことで、社会への参加は可能だ。

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