空洞化する国民国家

●国家とは何か焼け太る日本の「保守」中野晃一上智大学教授インタビュー聞き手 平井 康嗣(本誌編集長)戦前と戦後を通じて、「国家保守主義」の存在は日本の政治に一貫して影響力を持ち続けた。これに代表されるのが自民党であり、旧内務省の系譜を引き継ぐ官僚たちである。しかし、その「保守」を謳ってきた政治階級も、今や新自由主義転換により変質した。空洞化する国家の内実に迫る。●国民とは何か「正しい一票」を投じられるのはどんな人ですか村上 朝子成年被後見人となったことで選挙権を剥奪された女性が国を訴えた裁判では、違憲判決が出ただけでなく、それから七四日で法改正がされるという異例の展開に。国は控訴し“選挙人の資格決定は国の裁量”という主張に固執しつづけたが、今月一六日、原告と和解することを明らかにした。

  • 投票直前! 2013参院選自民は“争点ぼかし”どうなる重要政策  21日に投開票される2013参院選挙。TPP、被災地の復興、原発、憲法、子育て……重要課題が山積みにもかかわらず、どこか争点が曖昧なまま選挙が終わろうとしている。この国の行方が決まる重要な選挙。このままでいいのだろうか。【農業】六次産業化で輸出促進?根拠乏しい農業所得倍増【原発】「3・11」以前に戻るのか反映されない「脱原発」の声【復興】「安倍政権で復興加速」?小泉進次郎氏は被災地行脚【子育て】「三年育休」は現実離れ見えてこない子育て支援
  • 環境破壊ダムのスリット化に隠された真実 平田 剛士北海道東部の風蓮川と別寒辺牛川の砂防ダム群で、いったん壊した希少淡水魚繁殖地の復元を目指す「スリット化」が進んでいる。切断はするがダム本体は残す──とは何とも玉虫色だが、これは妙手なのか、奇手なのか。現場から報告する。
  • 在日コリアンはなぜ「スパイ」にされたのか 渡部 睦美韓国軍事政権下の一九七〇年代、在日コリアンの中にいわれのない「スパイ容疑」で捕まり、投獄される人たちがいた。釈放後、日本に戻っても、心身には今も後遺症が残る。再審の動きが近年高まり、「無罪」を獲得した者もいる。だが、苦難の日々はまだ終わらない。
  • 原子力開発とアメリカ先住民 写真・文 鎌田 遵ヨーロッパの白人がアメリカ大陸に上陸してから、先住民は土地を奪われ、虐殺の対象となった。飢餓や伝染病に苦しみ、人口は激減した。そして先住民が今も生きる大地「ネイティブ・アメリカ」は、アメリカ原子力開発の現場でもある。
  • 自由と創造のためのレッスン怒りか、恥辱か 廣瀬 純「絶望の潜勢力」――本誌や単行本で筆者が語り続けた主題だ。いま、参院選を前にして、原発再稼働の申請が相次ぎ、ヘイトスピーチが公然とまかり通るこの国で、絶対的に新たな可能性はどこにあるのか。
  • ドイツで暮らす原発事故避難民(上)節約型ドイツ生活から日本の無駄な消費が見えてきた 写真・文 矢嶋 宰東京電力・福島第一原発の事故後、海外に避難した人は少なくない。「脱原発」を宣言したドイツにも避難者がいた。彼らはベルリンで何を感じたか。ベルリン在住のフォトジャーナリストが、二回にわたってリポートする。
  • 無関係でない米国における「通信の秘密」侵害「盗聴法」が拡大・強化に向かう 山下 幸夫

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