不毛な尖閣ナショナリズム

尖閣諸島(中国名・釣魚台)をめぐる領土ナショナリズムが日中両国で頭をもたげている。火をつけたのは、言うまでもなく石原慎太郎東京都知事の「尖閣購入計画」だ。武力衝突を防ぐには何を知り、どう行動すればよいのだろうか。

■栗原家が抱える二五億円の”負債” 台湾・香港「保釣運動」と尖閣地主の領土ビジネス 和仁 廉夫◆野田首相の尖閣諸島発言はなぜ問題か 孫崎 享●「曖昧さへの耐性」のなさが生む論理の破綻 領土問題に熱くなる右派論壇の単純思考 能川 元一石原都知事が再び火を付け、右派論壇が総出で繰り出している「尖閣キャンペーン」――。彼らの思考様式はすべて「敵・味方」で割り切る二分法であるがゆえに、複雑な現実から遊離して破綻するのが運命付けられている。●戦火のきっかけとなる尖閣問題 無条件ですべてを中国側と議論せよ東郷 和彦尖閣問題を解決するにはどうすればよいのか。少なくとも日中が戦火を交えないためにはどうすべきなのだろうか。戦争にならない外交のために外交官が命をかける時代に入ったとみる外務省元幹部はどう考えるのか。●ルポ 狙われた国境の島 最終回 強風を隙間から逃がす島人の思想 野中 大樹●「従順にして教導されやすい」琉球人からの脱却 島に継がれてきた智慧を歌え 内原 英聡「国境の島々」の先人たちは、「目先の利益」に惑わされぬよう歌や踊りを継承してきた。そこにこそ真の豊穣がある、という価値観を大切にしてきたのだ。今、そのことを語る意味とは――。島の記憶を探る。

  • 私が見た沖縄の本土復帰40年  写真・文 石川文洋「鉄の暴風」に晒され、27年間の米国支配を経て本土復帰を果たしたものの、沖縄はいまだ「差別」のまっただ中にある。生まれ故郷を離れて70年。返還40年を機に訪れた沖縄生まれの報道カメラマンが、記録し続けた現地の来し方行く末に思いを馳せる。
  • 働きながら「人権侵害」と闘う浜田正晴さん  何も変わらないオリンパスの企業風土
  • 連載 〈脱〉混迷ニッポン2 レシャード・カレッド 島田市民の気持ちに応えて地元で医療&介護を開拓  山岡淳一郎静岡県島田市で「介護医療一貫ケア」を確立させたレシャード・カレッド医師。アフガニスタン出身だが、ソ連軍の侵攻で帰国できなくなり、現在は島田市民とともに生きる。そんな彼の波乱に富んだ人生を二回で紹介する。妹は難民キャンプへ従兄弟は命を落とした
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  • 福島の空を見上げて 7 福島は大変だけど希望が生まれ始めているよ  佐藤幸子毎日が放射能との闘いである福島。でも1年を経て、大きな希望が生まれ始めています。「いのちを守る」という希望です。
  • 初めて老いった 第6回 かわいそうな動物を直視できない  石坂啓
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