「3.11」連続特集(3) 放射線汚染と内部被曝 私たちは放射能とどう闘えばよいのか

二年目に突入した放射能との闘い。先はまったく見えない状況の中で、私たちはどうすればよいのか。また、福島第一原発の二年目の状況はどうなっているのか、小出裕章氏に聞いた。

■食品の新基準で国民の安全は守れるか? 植田武智この四月から食品中の放射性物質の新基準が施行される。原発事故から一年が経ち、ようやく暫定基準値から一歩進んだわけだが、内部被曝に関して十分に配慮したものとは言えない。■「明治ステップ」放射能汚染事件 明治はすべての情報を公開せよ 坂井敦昨年一二月に発覚した明治製粉ミルクの放射能汚染。どういう経緯で汚染されたのか、明治は十分な情報を公開せず、ひたすら{大気汚染説}を唱えるのみだ。こんな会社に粉ミルクを作ってもらいたくない。■これで県民の命は守られるのか もはや信用ゼロ 山下氏「健康調査」 成澤宗男年間の放射線量が「一〇〇ミリシーベルト以下なら安全」などと言う人物が、原発事故にあえぐ福島県民の健康調査を握っている。その結果生じているのは、命を救うよりもデータ収集が重視されるような医療行政なのだ。■被爆者 女たちの本音(1) 私たちはモルモットじゃない! 福島「県民健康管理調査」への疑問と不信清野かほりテラ(一兆)という単位のつく莫大な総放出量。この放射性物質が人々の健康にどんな影響を及ぼすのか、福島県が「県民健康管理調査」を開始したが、この書類を受け取った住民たちは疑問と不信を隠せずにいた。■セシウムを土壌中に固定する土作りを 闘う福島の有機農業者たち 市川はるみ東京電力・福島第一原発の事故は多くの放射能汚染を招き、農業、漁業、酪農など、第一次産業に大きな打撃を与えた。汚染された大地とどのように向き合っているのか。福島県二本松市へ有機農業者を訪ねた。■誰のための除染なのか 郡山市 飯舘村 ルポ 汚染土仮置場で懸念される二次被曝 前屋毅住民が安心して暮らせる故郷を取り戻したいという思いはわかる。しかし、放射線量の下がらない現実を無視したり、二次被曝の危険性を放置しての「除染計画」は許されるのか。◆森ゆうこ文部科学副大臣に聞く 「年間被曝5ミリシーベルト以下にすべき」 前屋 毅

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  • 2012年産コメの作付について 去年の失敗は許されない 垣田達哉いくつかの条件付きで今年のお米の作付方針が出ました。去年のような事態にならないように願います。
  • 飲水思源 文化の仕掛け人 徳間康快 連載 第11回 緒方竹虎との出会い徳間康快が専務を務めていた真善美社。花田清輝など若手作家たちの作品を次々と刊行した。しかし、1948年に倒産。社長で徳間の友人だった中野達彦は自宅を手放す羽目になり、徳間も家を差し押さえられてしまう。
  • 放射能 国まかせにはしてられないから 市民放射能測定所リスト内部被曝を防ぐのに必要不可欠なのが、食品に含まれる放射性物質の値を知ること。市民による市民のための測定所の紹介です。

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