世界を病ませた 新自由主義

私たちは現在、大きく時代が変わりつつあるのを目撃している。三十数年前、米英で始まった福祉削減と富裕者優遇税制、規制緩和、民営化等を特徴とする新自由主義的経済政策が、破綻を遂げて断末魔に喘いでいるのだ。何度かのバブル崩壊と金融危機を経験した後には、社会的格差の絶望的な拡大と膨大な財政赤字、雇用不安、産業基盤の弱体化、そして社会の荒廃と貧困が残された。日本でも一時、「アングロサクソン経営」がもてはやされ、「サッチャー・レーガンの改革」がモデルであるかのような幻想が生まれた。その周回遅れの政策が小泉・竹中の「構造改革」だが、他国と同様に破綻に終わりながら、愚かにも民主党の野田内閣によって何の反省も克服する意識もないまま、引き継がれようとしている。今こそ世界は忌まわしき時代に別れを告げ、より公正で平等な、雇用の安定も実現する社会を目指し、資本主義に対処しうる新たな経済システムを見出さねばならない。

弱肉強食か共生か政界再編が必要米・官・大資本支配から脱却を植草 一秀新帝国主義的暴力の末期的状況「99%」を餌食に延命図る白井 聡◆図解 新自由主義 生成から暴走への歩み大企業優遇・格差拡大からカジノ金融資本主義へ本山美彦・京都大学名誉教授に聞く「餓鬼道」に墜ちた強欲資本主義の末路内にあっては失業と経済格差、外にあっては金融危機と投機をもたらす米国流の新自由主義――。代表的反新自由主義論者の本山名誉教授にとってそれと対決すべき立脚点は何か。

  • 数字が見抜く理不尽ニッポン第一回 今、億万長者が激増している! 武田 知弘
  • NHK「あさイチ」の「放射線食卓まるごと調査」でたらめデータで安全宣言 植田 武智
  • ドキュメント「声を聴かせて」vol.1 
  • オリンパスOBの呼びかけに反響「ウッドフォード氏復帰を」 本誌オリンパス取材班
  • シンポジウム「震災と向きあって(監督編)」罵られても事実を記録する 安岡卓治/森達也/呉乙峰大地震・津波そして原発事故、未曽有の事実の連鎖に向きあい、映像作家たちはなにを記録し、なにを伝えられるのか。震災と創作の渦中で感じたリアルとはなにか。山形国際ドキュメンタリー映画祭に参加した監督たちの思いを再録する。
  • 中国残留邦人生活保護に足枷をはめられた支援給付制度 河内 美穂
  • 天ぷら粉を使わずしてもおいしい天ぷらは作れるのです 天ぷらは小麦粉と水だけで作るもの。「天ぷら粉」に頼るのやめません? 添加物も入ってるし。沢木みずほ

購入

  • amazon
  • Fujisan
  • 楽天ブックス
  • セブンネットショッピング
  • 定期購読

ページトップに戻る