報道されない福島の真実 「死の街」チェルノブイリからの警告

除染作業と並行して、避難区域の指定解除が進められる。東京電力福島第一原発事故は、収束する前に、中央が発信する「安全」情報のなかで、後景に追いやられていく。放射性セシウムの脅威はどうなったのか。住民は自らの街を取り戻せるのか。大事故から二五年経ったチェルノブイリの今が、福島に警告を発する。

■自主避難優先を求める渡利地区住民 県民を守らない「健康管理調査」 成澤 宗男福島市有数の放射能汚染地帯・渡利地区では、子どもの被曝回避が急務だ。だが行政は親が自主避難できる「特定避難勧奨地点」の指定を拒否。その一方で、被曝回避と無縁な県の「健康管理調査」が進められている。■ベラルーシからフクシマへの警告 放射性セシウム内部被曝の真実 竹野内 真理連日のように報じられる放射性セシウム汚染。しかし、その毒性についてはいっこうに明らかにされていない。チェルノブイリ原発事故により甚大な被害を受けたベラルーシの病理学的研究が、その恐るべき真実を伝える。■「死の街」と地図にない村 写真・文 冨田きよむ原発震災によって避難・移住を余儀なくされた福島県の酪農家たち。その苦悩をルポしてきた筆者が、原発事故から二五年後のチェルノブイリを取材。福島の人びとの「これから」が二重写しになった。■福島原発20キロメートル圏内の惨状 東電や政府の言いなりにならない 写真・文 渡部 眞福島県浪江町の牧場に毎日通い、国が求める家畜の殺処分に応じず餌やりを続けている畜産家がいる。東京電力福島第一原発から半径二〇キロ圏内の警戒区域内の現状と、いまの思いを聞く。■「計画的避難区域」福島県飯舘村 村に住めなくても 絆はなくしたくない 樫田 秀樹東京電力福島第一原発の半径三〇キロメートル以遠に設置された「計画的避難区域」。ここは本来、居住が認められていない。ところがその一つ、福島県飯舘村には日中に限ると一〇〇〇人強の住民がいる。村の再起を願う村長の施策によるものだ。

  • 映画『天皇ごっこ』大浦信行監督インタビュー見沢知廉の{不完全さ}こそが魅力 聞き手・北村 肇(本誌発行人)
  • 廣瀬純の生の最小回路31すべてのうちにすべてがある柄谷行人/ジャック・ランシエール 九月一一日の東京・新宿での反原発デモの最中、一二人が逮捕された。釈放後、そのうちのひとりから興味深い話を聞いた。取り調べの際に警官から「何がやりたいデモなのか、まるで理解できない」と告げられたと言うのだ。
  • 添加物だらけのたくあんに沢庵禅師も泣いているかも沢木みずほ日本が世界に誇る健康発酵食品、たくあん。でも、真っ黄色のたくあんにはだまされないで。
  • 残夢 第26回(最終回)遺言 鎌田慧
  • 中学校教科書の検定と採択終わる「自公」と変わらぬ民主党政権の教育政策 座談会 俵 義文・高嶋伸欣・星 徹四年に一度の中学校教科書の採択が終わった。民主党政権になって初めての検定・採択で、改善を期待した人たちも多かった。しかし、「自公」時代以上のタカ派文教族が主導する政権では何も変わるはずはなかった。これからも「つくる会」系教科書の採択を許さないように地道な活動を続けるしかない。
  • 新買ってはいけない166 渡辺雄二はやりの「インドメタシン」。知られざる側面について
  • TOKYO IS 038 世田谷区気象のおしえ 文=後藤繁雄 + 写真=小山泰介

購入

  • amazon
  • Fujisan
  • 楽天ブックス
  • セブンネットショッピング
  • 定期購読

ページトップに戻る