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やじ問題で市民と議員が対話集会――性差別なき都議会を

2014年10月17日1:07PM

「議員がどのような様子で議場にいるか都民に知ってもらう必要があるのでカメラをつけたい。やじなどを記録する態勢を整備していきたい」と話す塩村議員(左)。(撮影/宮本有紀)

「議員がどのような様子で議場にいるか都民に知ってもらう必要があるのでカメラをつけたい。やじなどを記録する態勢を整備していきたい」と話す塩村議員(左)。(撮影/宮本有紀)

6月の東京都議会での性差別やじ問題はうやむやにされた感があるが、問題は解決していないと考える市民らが都議会の全会派に呼びかけ、都議会から性差別をなくすための議員と市民の対話集会を17日、東京・新宿で実施。約80人が参加した。出席した議員は塩村文夏(みんなの党)、西崎光子(生活者ネット)、かち佳代子(共産党)、斉藤あつし(民主党)の各氏。

折しも、都議会男女共同参画社会推進議員連盟の会長になった野島善司都議が「結婚したらどうだと平場では僕も言う」と前日に発言したので話題に。議員からも「驚愕した」(西崎議員)、「男女差別の発言だという認識がない。議連として学習会をやり、議員の認識をあらためていく機会にしたい」(かち議員)など言及があった。

市民からは女性議員を一定数確保するクオータ制についても意見があがり、このほか、「不規則発言は議事録には残らない。傍聴人は録音が許されていないので、メディアの録音を公開するしくみを」「公人のセクハラについての罰則規定がない」「傍聴にいっても、やじがうるさくてきこえない」「都議会規則に人権侵害や差別の発言をしてはならないとの一文をいれて」などと要望や質問が相次いだ。

各議員は「党としてもがんばれという応援のやじも含め自粛しようという確認をしている」(斉藤議員)、「都議会規則の改正やクオータ制に賛成。政策決定の場に女性が増えれば政策や制度がかわると思う」(西崎議員)、「次の統一地方選でクオータ制を取り入れる。(セクハラした議員への)罰則規定はあったほうがいいと思う」(塩村議員)などと対応した。

「やじ問題はそろそろ忘れられるかなと思っていたが“野島効果”で満場になった」と皮肉り笑いを誘った実行委員会世話人の澁谷知美さんは集会後、「自民、公明の議員にも参加してほしいので、対話集会を続けたい」と意欲を見せた。

(宮本有紀・編集部、9月26日号)

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