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新大久保に「のりこえ」の拠点

2014年1月30日5:33PM

オープン初日。語らう辛淑玉氏(右端)ら。(写真/渡部睦美)

オープン初日。語らう辛淑玉氏(右端)ら。(写真/渡部睦美)

「売られたケンカを買うために、ここに事務所を建てました」――。ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク「のりこえねっと」が1月10日、東京・新大久保に事務所をオープンした。同日は事務所内の専用スタジオで、発起人の辛淑玉・共同代表や本誌編集委員の佐高信・共同代表らによるトークを生中継。動画共有サイト「ニコニコ動画」上にある「ニコニコチャンネル」にて放送された。

 民族、性的少数者、宗教など社会的マイノリティーに対する憎悪を扇動するヘイトスピーチは、コリアンタウンなど多民族の店舗が集中する新大久保で特に、執拗に展開されてきた。そのため辛氏らは、昨年9月に「のりこえねっと」を設立。マイノリティーの拠点とすべく新大久保に事務所を開き、冒頭の意気込みをみせた。

 佐高氏は「深刻ぶらずに、明るくめげずに闘っていく。差別を防ぐ闘いは、戦争を防ぐ戦いでもある」とした。このほか同日は、差別に反対するカウンター行動を行なっている「男組」の高橋直輝氏や山口祐二郎氏も事務所を訪れた。

「のりこえねっと」では今後、憎悪の扇動は嫌だという人たちの思いを形に表現するホワイトリボンキャンペーンや、漫画による啓発活動、ヘイトスピーチなどに関するデータベースの作成、番組の放送など具体的な活動をしていく予定だ。

(渡部睦美・編集部、1月17日号)

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