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東京高裁「値下げ禁止圧力は違法」――セブン-イレブンに賠償命令

会見で勝利宣言を行なう原告ら(前列右から4人)と中野和子弁護士(左端)。(撮影/渡辺仁)

会見で勝利宣言を行なう原告ら(前列右から4人)と中野和子弁護士(左端)。(撮影/渡辺仁)

セブン-イレブン本部が弁当や総菜・牛乳などの見切り販売(値下げ販売)をオーナーに禁止させている違法性を問うた裁判で、東京高等裁判所は八月三〇日、オーナー側の訴えを全面的に認め、セブン-イレブン・ジャパンに対して、原告オーナー四人に損害賠償金「一一四〇万円」を支払うよう命ずる判決を出した。

 斎藤隆裁判長は判決文で、加盟店オーナーを独立した経営者であると認めた上で、セブン-イレブンの指導について、見切り販売を行なうと契約更新をしないと強制したなどと指摘、独占禁止法の優越的地位の濫用にあたると判断した。

 二〇〇九年六月には、オーナー側からの告発で公正取引委員会がセブン-イレブン本部に立ち入り調査に入り、排除命令を出していた。セブン本部はそのとき、「加盟店の廃棄品の原価を本部が一五%負担する」と提案して幕引きをはかり、抜本解決を避けてきた。だが、今度の判決でもう逃げることができなくなりそうだ。

 原告オーナーと弁護団は、判決後の記者会見で、「四年前に公取委の排除命令が出ており、損害賠償が認められるのは当然だ」と勝利宣言。原告の須田康市さんは「勝訴したが、賠償額は一〇分の一にも達しておらず不服だ」と語った。

 今回の見切り裁判や「コンビニ見切り制限一一〇番」などでオーナーを支援してきた中野和子弁護団長は、「本部の判断で見切り販売を行なっているのは一万五〇〇〇店中、一%にすぎない。このフランチャイズ契約は不平等だ」と指摘、フランチャイズ規制法の必要性を強調した。

 これでコンビニ弁当などの見切り裁判は、福岡地裁に次ぐオーナー側の全面勝訴に。セブン-イレブンが最高裁に上告しても、最高裁では新たな証拠調べなどをしないことから、このまま確定する可能性が高い。

(渡辺仁・経済ジャーナリスト、9月6日号)