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「自動車イベント」開催ゴリ押しする豊田章男社長――トヨタの足元を見透かす電通

米国ではいろいろ集団訴訟が始まるトヨタ自動車。写真は豊田章男社長。(提供/AP・AFLO)

 日本自動車工業会(自工会)会長に五月一七日、トヨタ自動車の豊田章男社長が就任。その豊田新会長が真っ先にやったのは、「自動車イベント」開催を決めたことだ。

「会長就任直後の理事会でイベントの実施をとりまとめ、就任会見で早速発表。やる気を見せた」(自動車担当記者)

 クルマ離れが進む若者層に、自動車の楽しさを知ってもらうイベントという。しかし、トヨタ以外の業界関係者はシラけ気味。二〇〇八年に同様のイベントをやって、大失敗した経緯があるからだ。

 実は昨年七月一三日の自工会の運営会議で、今年のイベント開催は見送ることを決議していた。豊田氏はそれを覆して、イベントの実施を決めたのだ。

 自工会事務局は五月二九日、イベント開催に向けた企画会議を行なった。そこにはなぜか、電通が作成したプレゼン資料があった。その内容は、お台場の「まちづくり協議会」との協業や、テレビ東京のダンス番組とのコラボ、イヌ雑誌とのペット企画など、自動車以外の催しも提案。「実施表明から一二日でできるものではない」と自工会内部でも話題になった。

 自工会によれば、「会見で豊田会長が表明したのを見て、電通が自主的に出してきた」(広報室)という。しかし「トヨタが事前に電通と水面下で調整していたに違いない」ともっぱらの見方だ。

 そして今、懸念されているのが、イベント予算の問題。昨年の東京モーターショーの収益金一億二〇〇〇万円でまかなう予定だったが、企画が進むにつれ、さらに予算がかかることがわかってきた。

「豊田章男のミスは絶対避けたいトヨタの足元を見て、電通が儲けようとしている。豊田会長のやり放題が続くと思うと、頭が痛い」(自動車メーカー渉外担当者)

 関係者によれば、七月二〇日の自工会の理事会で同イベントは正式承認される見通しという。

(中山雄二・ジャーナリスト、7月6日号)