週刊金曜日公式ブログ 週刊金曜日ニュース

安倍首相の友人が理事長を務める「加計学園」に約132億円が援助されていた

来年4月開校に向け工事が進む加計学園・岡山理大獣医学部。(撮影/浅野健一)

安倍晋三首相の「腹心の友」である加計孝太郎氏が理事長を務める学校法人「加計学園」の岡山理科大学が愛媛県今治市で獣医学部を設置する。今治市は3月3日、「市いこいの丘」の所有地約17万平方メートル(36億7500万円)を学園に無償譲渡し、校舎建設などの大学設置経費192億円の半額の96億円を交付すると決定。学園は翌日、建設工事を開始し、2018年4月開校を目指している。

52年ぶりの獣医学部新設だ。京都産業大学は16年3月に獣医学部の新設を提案、10月17日政府のヒアリングで、21ページの資料を示し構想を訴えた。しかし3週間後、安倍首相が議長を務める国家戦略特区諮問会議が地理的条件を新たに示したため、京産大は設置を断念。17年1月、加計学園が今治市に新設する計画が認められ、文科省に設置認可を申請し、審査中で、9月頃に設置の可否決定がある。

4月23日、今治市内で「今治の“獣医学部”開校について市と市議に話を聞く会」が開かれた。「聞く会」は2回目で、教科書問題を取り上げてきた市民有志が主催。

今治市の秋山直人企画課長は「大学誘致は42年前からの念願。県内の私学、松山大学なども設置を検討していたが、立ち消えになった」「加計学園誘致によって毎年3000万円の税収効果がある」などと説明した。

筆者は「用地はタダで、建設費の半分を市が負担するという条件なら、他の大学も来たのでは」と聞いたが、「国の方で決まったことだ」としか答えなかった。参加者が「学部の教員スタッフ、建築の見積もり・図面が市議会に出ていない」と追及。秋山氏は「設置審査中のため公表できない」と答えた。

司会の高井弘之さんは「国家戦略特区は安倍首相の肝煎りでできた。広島県と今治市で特区というこじつけで、加計氏のために進めてきた。住宅地に近い場所で動物のウイルス研究も予定され、安全面の不安もある」と話している。

(浅野健一・ジャーナリスト、5月12日号)

化石燃料の利用にいまさら積極的な米国や日本の謎

講演するグリーンピース・インターナショナルのジェニファー・モーガン事務局長。(写真/斉藤円華)

「トランプ政権の米国は自然エネルギー利用に敵対的とは言えず、当面は従来の環境政策が継続される」。来日した国際環境NGOグリーンピース・インターナショナルのジェニファー・モーガン事務局長が4月19日に東京都内で講演した。

昨年11月に気候変動対策の国際的枠組みであるパリ協定が発効。締約国は温室効果ガスの削減目標の提出などが義務付けられている。ところが、米国のトランプ政権はパリ協定からの離脱を表明。5月までに最終判断をすると見られる。

モーガン氏は、化石燃料の利用に意欲的なトランプ政権を「科学的、経済的、道徳的に外れている」と批判。その一方で、「さまざまな環境規制が各セクターにかけられている。ニクソン時代に作られた大気浄化法の解体にも時間がかかる」とも述べ、急激な政策転換は難しいとの見通しを示した。パリ協定離脱に関しては、米石油大手のエクソンモービルが残留を訴えるなど、米国産業界からも異論が挙がる。また、米国内での自然エネルギー利用についてモーガン氏は「共和党支持州のアイオワ等で風力発電が伸びている」と強調した。

さらにモーガン氏は中国やインドで石炭火力発電が減少する中で日本が増強へ向かうことに「他国は脱石炭に向かっており謎だ。気候変動対策で国際的役割を果たすべきだ」と述べた。

(斉藤円華・ジャーナリスト、4月28日号)