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「少女像」作家が来日講演――日韓合意の「撤去」批判

キム・ソギョンさん(左)、キム・ウンソンさん。(撮影/木村嘉代子)

キム・ソギョンさん(左)、キム・ウンソンさん。(撮影/木村嘉代子)

2月22日、北海道札幌市で「少女像」(正式名称「平和の碑」)を制作した彫刻家、キム・ソギョン&ウンソン夫妻が講演し、昨年12月28日の日韓合意への憤りを語った。

日韓合意で日本政府が10億円拠出の条件として、ソウル市の日本大使館前に建てられた「少女像」撤去を要請したことに対し、「美術品を外交や政治のテーブルにのせる国など、世界のどこにもない」とウンソンさんは一喝した。

キム夫妻は美術大学在学中から民主化闘争に参加し、民衆美術家として活動。2011年12月の「慰安婦」水曜デモ1000回記念に、モニュメントを制作した。

「当初は碑の予定だったが、日本政府の妨害で、よりメッセージ性の強い『慰安婦』の姿に変更した」とソギョンさん。「自分や娘が連行されたら、と想像しながら作業した。これは、平和な未来、特に子どもたちの将来への思いを込めた作品。私たちの誇りでもある」

現在、「少女像」は韓国内だけで27カ所あり、日韓合意後、国内および海外からの依頼が増えている。

2月3日に手のひらサイズの「少女像」を世界に広めるプロジェクトを設立し、クラウドファンディングで寄付を募ったところ、46時間で目標の1億ウォンに達した。

二人は韓国政府にも批判的だ。

「日韓合意の内容が正確に国民に伝わらなかった。国民の不満を隠蔽しようとする韓国政府に、断固として抗議していきたい」

「韓国でも歴史の歪曲がある」と言い、ベトナム戦争で韓国軍に虐殺された被害者を慰霊する像「ベトナム・ピエタ」をベトナムと韓国に設置する準備も進めている。

「歴史は顧みられるべきなのに、日韓合意では『不可逆的』という言葉が使われた。『慰安婦』の気持ちを無視して、日韓政府が取り決めたことは耐えがたい。このようなやり方で、戦争犯罪、女性の人権問題の解決にいたるのか」と二人は疑問を呈した。

(木村嘉代子・フリーライター、3月4日号)