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小池都知事、愛弟子応援で密状態? 
千代田区長選は都民ファ勝利

横田一|2021年3月2日12:22PM

区長選当確後、リモート参加の小池氏と一緒に万歳三唱する樋口高顕氏。(撮影/横田一)

1月31日投開票の東京都千代田区長選挙で、東京都議会第一会派の地域政党「都民ファーストの会」(以下、都民ファ)推薦で国民民主支持の前都議・樋口高顕氏が、自民・公明推薦で前千代田区議の早尾恭一氏と、日本維新の会推薦の五十嵐朝青氏(会社役員)、宮田朋輝氏(会社員)を破り初当選した(いずれも無所属新人)。

小池百合子東京都知事(都民ファ特別顧問)が4年前の区長選で支援した石川雅己前区長が「マンション問題」(昨年12月4日号ほか参照)の影響か出馬を断念。区議会で石川氏追及の先頭に立った早尾氏が有利と見られたが、樋口氏が逆転勝利を収めた。4年前にも出馬した五十嵐氏も票を伸ばし、「自民の一人負け状態」(元都民ファ都議の音喜多駿参議院議員=維新=のブログ)となった。

当確直後、リモート参加の小池知事と一緒に万歳三唱した樋口氏は、衆議院議員時代の小池氏の事務所で学生インターンをしていたこともあり「20年の師弟関係の中でこれほど濃密な選挙戦はなかった」「小池知事の集中力はすごい」と振り返った。実際、小池知事は「愛弟子」の直系候補支援に”全力投球”していた。告示日の24日には樋口氏の事務所前での出陣式に現れ「サプライズ激励」。以後も区内を街宣車で回り支持を呼びかけ、選挙戦最終日の30日も19時半から飯田橋駅西口で、緊急事態宣言発令中にもかかわらず、昨年の都知事選でも一度もやらなかった街頭演説を行なったのだ。

当日は筆者も現場に駆け付けたが開始前から知事の到着を待つ聴衆で「密集」「密接」状態。街宣車上で樋口氏と並んだ小池知事がマイクを握った途端、「密を避けましょう」と叫んだのはこのためだ。都知事としてコロナ感染拡大を防ぐ責務があるにもかかわらず、直系候補当選のために自ら密状態を作り出す結果となった。

露骨な演出も垣間見えた。告示2日前の22日、小池知事は「行政視察」名目で千代田保健所を視察。当時都議だった樋口氏と並んで現れた。樋口氏は囲み取材で小池知事の隣に立ち、そのツーショット写真をネットに載せることで都との太いパイプをアピールした。まさに”小池劇場”が再開幕したような雰囲気となっていたのだ。

この小池知事の「行政視察」は同日に江東区と中央区でも行なわれたが、両区では取材不可とされ、千代田保健所のみが報道関係者の取材が許可された。千代田保健所長は知事視察後「保健所から頼んだのか」との質問に「私たちの方から『小池知事に来てほしい』ということは言えません」と答えた。「税金を使った公務中の選挙活動」と批判されても仕方がない。

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