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コロナ禍の年の瀬、市民団体が公的支援への「橋渡し」担う

大原一城|2021年1月14日6:34PM

12月19日、東京・日比谷公園で開かれた「なんでも相談会」。(撮影/大原一城)

コロナ禍の中で迎える年末年始に向け、生活困窮者が路頭に迷うことを防ごうと、市民団体がさまざまな支援活動を準備している。各団体に参加する支援者たちは食料配布など直接の支援と同時に、行政による「公助」への接続にも意識的に取り組もうとしている。

12月19日には「コロナ災害乗り越える『なんでも相談会』」が東京・日比谷公園で開かれた。全国労働組合総連合(全労連)などで組織する実行委員会が主催。公園の一角にテントを設け、医療・健康や労働問題、生活苦の問題などを相談者から聞き取った。また、おにぎりや魚の缶詰、ミカン、イモなどの食料も配布。この日で計120食分を相談者に手渡した。

ツイッターで告知を見て埼玉県から相談に訪れた男性(45歳)が会場で取材に応じた。「過去には派遣で働いてきたが、コロナの影響で今年3月から就くはずだった次の仕事がなくなった。それ以来ずっと職を探している」と言う。

「できれば生活保護は受けず、働いてお金を稼ぎたいです。でも短期間のアルバイトしか見つからず、生活費がない。打開策を求めてきた」とも、この男性は語った。

実行委員会は同時に全国一斉の電話相談も受け付けた。電話相談には約350件の相談が寄せられたという。全労連の黒澤幸一事務局長は「非正規で働く方々が雇い止めにあうなどして、深刻な状況に陥っている。状況を可視化することも大切だと考え、相談会を急遽実施することにした。解決までの道筋をなんとか作りたい思いだ」と話した。

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