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五輪で「原発被災からの復興」を装う安倍首相 
「常磐線で聖火」の裏側

新藤健一|2020年3月30日12:40PM

3月14日に全線開通する常磐線の双葉駅(手前)。右上に福島第一原発が見える。(撮影/新藤健一)

東日本大震災の発生から9年になるのを前に政府は3月4日、東京電力福島第一原発事故に伴い福島県双葉町の全域に出ている避難指示を、JR東日本の常磐線双葉駅周辺の帰還困難区域など一部で解除した。翌5日には同線の大野駅を含む大熊町の一部地域でも避難指示を解除。だが第一原発から約5キロメートルの大野駅前に人影はない。実態は駅を金網で囲い、駅前商店街や住宅をバリケードで封鎖して回廊のような輸送道路を確保しただけだ。10日には富岡町の夜ノ森駅周辺も避難指示が一部解除され、常磐線は14日に浪江~富岡間が運転を再開する。

【試運転列車に高濃度の放射能】

だが除染したとはいえ福島第一原発から10キロメートル圏内にある浜通りの放射線量は高い。双葉駅付近のモニタリングポストは毎時0・47マイクロシーベルトを指していた。大野駅付近では同1・67マイクロシーベルト。だが福島県は「26日に予定する聖火リレーの開催に問題はない」としている。

一方、常磐線全線開通に向けたJRの試運転で「帰還困難区域を通過した車両に付着したちりの放射能濃度が、通常より高い」と動労水戸が明らかにした。調査した試運転車両は1月18~22日の5日間運行。車両床下にモーターを覆うフィルターが取り付けられていて、外気を取り込む際にちりなどを吸収する。

動労水戸はこのフィルターからちりを採取、市民団体「つくば市民放射能測定所」に測定を依頼した。その結果、1キロ当たり2350ベクレルのセシウム137が検出された。これは汚染されていない通常運行の車両より23倍も高いという。同労組の石井真一副委員長は「このような危険な路線でオリンピックを口実に被ばくと帰還を強制することが『本当の復興』なのでしょうか」と批判する。

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