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灼熱の東京五輪建設現場 
国際人権NGOが労働環境改善を勧告

土村利夫|2019年10月31日1:00PM

ヒューマンライツ・ナウのクリストファー・ケイド・モズリー氏(右)。(撮影/土村利夫)

東京2020オリンピックの競技場建設が進むなか、人権侵害をなくすべく活動している国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは国際建設林業労働組合連盟と共同で、同NPOが作成した報告書「猛暑のオリンピック建設現場 灼熱の過酷な労働環境」をもとに、建設現場における危険な過剰労働の実態を説明する記者会見を10月3日に東京都内で実施した。

報告書では、東京オリンピック・パラリンピックは持続可能なオリンピックを標榜しているが、建設関連で2018年末までに2人の労働者が死亡しており、今後、建設完成を前に一段と過酷な労働環境を余儀なくされると指摘している。

報告書は19年8月2日の現地モニタリングの結果を中心にまとめたものだ。今年8月の東京の平均気温は28・4度、最高気温は平均32・8度だった。東京都内では熱中症で救急搬送される人が相次ぐなか、炎天下で作業する労働者の作業環境の過酷さを指摘した。自転車競技場となる「有明アーバンスポーツパーク」建設現場近くの有明テニスの森駅では、午前10時17分の気温は32度、湿度75パーセント、体感温度は43度に達し、建設現場では多くの労働者が炎天下での作業を強いられていた。「有明アリーナ」(仮称)の労働環境はさらに過酷である。気温は31度強、湿度88パーセント、体感温度45度以上に達していた。現場では外国人労働者も従事しており、慣れない炎天下での作業で、労働災害が懸念されると指摘する。晴海の選手村も酷暑を極めており、気温33度、湿度73パーセント、体感温度45度が計測された。

報告書の結びでは、今後、組織委員会、東京都、JSC(日本スポーツ振興センター)に対し、建設現場での労働者の労働安全と労働環境の改善など真摯に取り組むよう求めるなど、10項目にわたって勧告している。

(土村利夫・編集部、2019年10月11日号)

 

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