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「青林堂」パワハラ訴訟は和解成立 
元社員に謝罪も火種は残る?

岩本太郎|2019年9月17日5:35PM

東京管理職ユニオンは公式サイトで「青林堂事件」の和解を報告した。

出版社「青林堂」(東京都渋谷区)の社員中村基秀さん(50歳)らが会社側のパワハラにより精神疾患になったとして同社などに損害賠償を求めた訴訟は、7月19日に東京地裁で和解が成立した。同社の蟹江幹彦社長ら役員がパワハラ行為を認めて中村さんに謝罪。中村さんを支援する労働組合「東京管理職ユニオン」に同社が行なっていた行為についても謝罪のうえ解決金を支払うこととなった。

中村さんは2014年6月に青林堂に営業職として入社したが、社内のパワハラ問題を受け、東京管理職ユニオンに相談。同ユニオン支部を結成したところ同年12月に解雇された。その後に復職したものの外出を禁止されたまま営業職を命じられ、「成果が出ていない」と会社側より罵倒されるなどのパワハラを受け、17年12月に退職した。さらに青林堂は東京管理職ユニオンに対しても自社の書籍で批判する姿勢を打ち出した。

今回の和解成立を受け青林堂は「真摯に受け止める」見解を公表。だが公式サイトには和解成立後も「青林堂に対するユニオンのスラップ裁判へのご支援のお願い」と題した記事を掲載している

東京都労働委員会は、青林堂が中村さんや東京管理職ユニオンに対する批判を含めて出した前記の書籍について「不当労働行為」にあたると認定している。中村さんによれば青林堂側はこれらの書籍の絶版も匂わす形での和解の打診も水面下で行なってきたそうだ。一方、青林堂に尋ねたところ、鈴木さんと話し合う予定はあり(ただし中労委に申し立て中)、同ユニオンにも挨拶を打診中。前記公式サイト記事は近々変更予定ありとの旨の返答があった。

なお一部報道に「『ガロ』出版社と元社員和解」(時事通信8月6日付)とあったが、漫画雑誌『ガロ』(02年休刊)の系譜は97年に青林堂と分かれた青林工藝舎が継承していることに留意されたい。

(岩本太郎・編集部、2019年8月23日号)

 

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