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教員ら「君が代不起立の自由、事前告知を」 
文科省「学校の創意工夫認められる」と回答

永野厚男|2019年8月26日11:35AM

要請行動前日、東京都心をデモ行進する現・元教員ら。(撮影/永野厚男)

教育委員会による“君が代”不起立処分と裁判等で闘う全国の現・元教員ら市民約50人が7月22日、衆院第二議員会館で文部科学省の係長ら9人に要請行動した。

学習指導要領は総則(全教科・領域を縛る)、特別活動(卒業式等行事を規定)とも「学校の創意工夫を生かす」と繰り返し記述。

これに関し教員・保護者らが2015年8月21日、参院議員会館で行なった文科省交渉で、「卒業式等の開始前、『君が代起立斉唱は強制するものではない』等、思想・良心の自由を学校が生徒らに告知すべき」と質すと、同省教育課程課の鈴木智哉企画調査係長(当時)は、「各学校における創意工夫の一つだと考える」と回答した。

今回、市民らは「都教委に対しこの回答を生かすよう指導・助言を」と要請。板東孝訓企画調査係長は「鈴木氏の回答がどういう文脈か定かでないが、大綱的基準として法規性ある学習指導要領に『創意工夫』は出ており、学校の創意工夫は認められる」と述べた。

一方、市民側は「学習指導要領が法的拘束力を持つなら、自由権規約の有権的解釈の『旗及びシンボルに対して敬意を払わないことで処罰する法令』に該当し、生徒への強制、教員への処分は国連自由権規約違反になる」と追及。

板東氏は「学習指導要領の国旗・国歌条項は内心に立ち入って強制するものでなく、あくまで指導。国際基準に違反しない」と答えるに留まった。

ところで永山賀久初等中等教育局長(当時)は4月22日、天皇代替わりで皇室典範特例法を根拠に「天皇陛下を深く敬愛し」などと、児童生徒への指導を求める通知を発出。市民側は「通知は特定の価値観の押し付け。憲法の思想・良心の自由を侵害する」と指摘。赤池誠章自民党参院議員が天皇への「敬愛の念」を教えるよう文科省に求めた事実(5月17日号本欄)を踏まえ、再通知を出さないよう要請すると、板東氏は「現時点で発出は考えていない」と答えた。

(永野厚男・教育ジャーナリスト、2019年8月2日号)

 

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