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外交の安倍は本当か

西谷玲|2019年8月11日3:13PM

結局衆議院解散はなく、参院選が7月21日に行なわれる。これについてはまた稿を改めたいと思うが、筆者は年内解散総選挙の可能性はまだあると考えている。

大阪でのG20が終わった。その後のトランプ米大統領の北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)への歴史的入境ですっかりかすんでしまったが、「外交の安倍」を標榜する安倍晋三首相にとっては、G20は格好の舞台、のはずだった。しかし、ここにきて安倍外交はいろいろとほころびが目立つのである。

たとえば、親密な間柄を誇るトランプ大統領との関係。何度も会談を重ね、5月にトランプ氏が訪日した際にはゴルフに居酒屋、相撲観戦とまあおもてなしのてんこもりというか、本筋に関係ないというか、あれこれイベントが盛りだくさんであった。

そうやって近い関係を誇るからだろうか、今回のG20の首脳宣言では2008年のG20会合以来盛り込まれてきた「反保護主義」の文言が、昨年に続いて入らなかった。これはトランプ氏への配慮とみていいだろう。

トランプ氏の最近の日米関係についての発言といえば、なんといっても日米安保条約について「不公平」で「変えなければならない」と言及したことだ。

G20閉幕後の記者会見でトランプ氏は、こうした考えについて安倍首相にも話し、変えなければならないとも踏み込んだ。トランプ氏の大統領就任前からの持論ではあるが、いったい安倍首相はトランプ氏とあれだけ会談を重ね、信頼関係を築いてきたと強調するが、何だったのかと思わせる。

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