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憲法記念日集会に過去最高の6万5000人 
元山仁士郎さんら参加

薄井崇友|2019年5月24日12:18PM

「改憲発議みんなで止めよう」などのコールに合わせプラカードを掲げる参加者たち。(撮影/薄井崇友)

「いま、変えるべきは憲法でない。安倍政権だ!」。壇上のスピーチに参加者から大きな拍手が沸いた。

日本国憲法の施行から72年を迎えた憲法記念日の5月3日、東京都江東区有明の東京臨海広域防災公園にて「許すな!安倍改憲発議―2019平和といのちと人権を!5・3憲法集会」(同実行委員会主催)が開催された。

主催者発表で6万5000人が集結し集会とデモ行進をした。著名人や野党代表者らが登壇し「安倍晋三首相が目指す改憲を阻止し憲法9条で平和をつなごう」と訴え、参加者は「改憲NO!」「守れ沖縄の民意」などと書かれたプラカードを掲げた。

登壇者の一人、音楽評論家で作詞家の湯川れい子さんは訴えた。「戦争で人間が人間を殺すのは恥ずべきこと。9条は宝。自衛隊を憲法に明記させてはいけない」。

「『辺野古』県民投票の会」代表の元山仁士郎さんも「沖縄の県民投票で辺野古の埋め立て反対の民意が明らかになったのに政府は工事を止めようとしない。日本国憲法は民主主義を保障しているのに、これでいいのか」と訴えた。

そして市民連合呼びかけ人の広渡清吾東京大学名誉教授は述べた。「日本国憲法は実現すべき豊かな内容がある。私たちの尊厳を守り、自由と権利を実現することを約束している。改憲を阻止し憲法を実現する大きな力を国民の中につくり、夏の参議院選挙では立憲野党の議席を大きく伸ばそう」。

野党からは、立憲民主党・国民民主党・日本共産党・社民党と参院会派「沖縄の風」の代表が一同に登壇し、市民と立憲野党の共闘を確認し安倍政権打倒を誓った。

衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」、玉城デニー沖縄県知事からもメッセージが届いた。

この集会は複数の護憲団体が憲法記念日に結集して毎年開催している。5回目の今年は、昨年より5000人多い過去最高の参加者で、安倍首相が明言する「2020年新憲法施行」への危機意識が感じられた。都内在住の女性は、「今日、全国で声をあげた人たちと連帯し“改憲NO”の輪を広げたい」と話した。

(薄井崇友・フォトジャーナリスト、2019年5月10日号)

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