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改憲危機に6万人が東京・有明に集結
「9条改憲NO!」

斉藤円華|2018年5月23日1:25PM

会場の笑いを誘った「最後の晩餐(あべさん)」。(撮影/斉藤円華)

「9条改憲NO!平和といのちと人権を!5・3憲法集会」(同実行委主催)が5月3日に有明防災公園(東京都江東区)で開かれ、主催者発表で6万人が参加した。

「私が闘うのは安倍政権みたいなちっぽけなものじゃない」とスピーチしたのは、漫才コンビのおしどりマコ・ケンさん。「すべての命や権利が踏みにじられないように闘いたい。私たちが自由を獲得する努力をさぼったために憲法がないがしろにされているのでは。憲法の言葉を、私たちが生活の中で大切にすることが憲法を守る。歯磨きをするように社会を変えよう」(おしどりマコさん)と訴えた。

NAJAT(武器輸出反対ネットワーク)の杉原浩司代表は「三菱電機の防空レーダーが入札を経てタイに輸出される可能性がある」として、同社製品の不買運動を提案。都内でホームレス支援活動を行なうNGO「TENOHASI」の六郷伸司代表は「日本国憲法は国民の生存権を保障するが、政府はそのための制度設計をしているのか。今年10月から生活保護費を5%減額して、文化的な生活が保障できるのか」と問いかけた。

4歳の子どもを連れて参加した都内在住の40代夫妻は「今の憲法を守りたい。平和主義もだが、(自民党改憲案は)個人の尊重が削られて不安だ。国を縛るはずの憲法が、改憲で個人を縛るものに変質するのでは。しかも『家族で頑張れ』となれば、その分だけ福祉も切り詰められる」と話した。

会場には、イラストレーターら18人が協力してデザインした「日本国憲法前文」の横断幕も登場。ステージで発表された「プラカードコンクール」優秀作品で、イエスと弟子をアベ政治関係者に置き換えた「最後の晩餐」が会場の笑いを誘っていた。

釣り竿にヤマメのイラストをぶら下げて参加したのは、渓流釣りの愛好者約100人で作る「渓流9条の会」。会員の須山敦行さんは「平和でなければ自然を楽しむこともできない。安倍政権は原発再稼働を進めるが、原発の電力を背景に進むリニア鉄道計画で、南アルプスの自然環境が脅かされている」と話した。

(斉藤円華・編集部、2018年5月11日号)

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