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小学校などに無料配布されたリニア新幹線推進漫画の回収求める/山梨

樫田秀樹|2018年4月6日12:01PM

山梨県のリニア実験線を走る実験車両。日陰や騒音の問題がすでに発生している。笛吹市。(写真/樫田秀樹)

JR東海が2027年開通を目指しているリニア中央新幹線は山梨県を通る。その県の総合政策部リニア環境未来都市推進室が今年1月、『リニアで変わるやまなしの姿』と題した小冊子を約15万部発行し、このうち約10万部が小・中・高校に無料配布された。

これに対して、3月9日、市民団体「リニア・市民ネット山梨」(川村晃生代表)は後藤斎知事と県教育委員会に対して速やかな回収を求める要望書を提出した。

冊子は漫画「ど根性ガエル」の作者で知られる吉沢やすみ氏による24ページの漫画本であるが、川村代表は「リニア開通での所要時間の短縮による経済効果や人口増加だけが強調され、リニア計画の沿線住民が心配する騒音、振動、日照問題、水涸れといった環境問題には一切触れていない。明らかに教育の中立性を侵している」として回収を求めたのだ。

だが県の担当者は「県の将来の姿を子どもにわかりやすく伝える内容だ」として、実質的に回収を拒否した。

同じようなことは、2010年に長野県でも起きた。リニア中央新幹線飯田駅設置推進協議会が、リニアの写真と「リニア中央新幹線 早期実現と飯田駅設置を」との文字が印刷された下敷を各地の小中学校に配布したのだ。山梨県のある小学校の保護者が言うように「子どもを巻き込むことだけは許されない」。

(樫田秀樹・ジャーナリスト、2018年3月23日号)

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