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「裁かれるべきは日米政府と官憲」 山城博治さん最終弁論

米軍辺野古新基地、高江ヘリパッドの建設に対する抗議活動中に逮捕され、公務執行妨害や威力業務妨害などに問われた山城博治・沖縄平和運動センター議長ら3人の最終弁論公判が昨年12月20日、那覇地裁(柴田寿宏裁判長)であった。金高望弁護士らは「工事強行に対するやむにやまれぬ行為であり、訴追は表現の自由への侵害。199日もの身柄拘束は、山城さんを県民から隔離し、言論を封じることだった」などと主張した。

池宮城紀夫弁護士は「我々の沖縄は1609年の薩摩侵攻まで独立国だった。1945年の沖縄戦、戦後の過酷な米軍支配、復帰後も日米軍事同盟で基地は残り、事件事故が続く。事件の本質は沖縄差別にある。裁かれるべきは日本政府、警察・検察である」と強調した。

山城さんは「高江の森の巨木が次々と無残に倒壊させられていった。神をも恐れぬあるまじき蛮行に、ただ怒りに身を震わせながら声を上げるしかなかった」と強調。「沖縄の先人たちは古来より、武器を持たず、アジア各地に赴いて交流してきた。しかし、米軍は沖縄を“太平洋の要石”と呼ぶ。私たちは今、歴史を通じて願い続けてきた“平和の要石”となり得る稀代の時に立とうとしている。裁判長、県民の夢を壊さないでください。県民の未来を奪わないでください」と陳述した。

山城さんの公判がある日、那覇地裁の他の全法廷が休廷になる。金属探知機での所持品検査がある特別警備法廷だ。山城さんは「警備の異常さだけでなく、一事が万事、国家権力が仕切っている。ただ、権力に恐れられているというのは光栄なことだ。被告人にはされたが、裁判をとおして、沖縄の歴史を踏まえて、日米両政府による基地建設強行の国家犯罪、暴挙を明らかにできた」と話している。

判決は3月14日に言い渡される。

(浅野健一・ジャーナリスト、2018年1月12日号)