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群馬、東京で追悼碑めぐる動き――朝鮮人犠牲者、直視せよ

追悼の言葉を述べる芦沢一明渋谷区議。3月4日、東京都慰霊堂。(撮影/山口祐二郎)

3月1日。群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」に存在する「記憶 反省 そして友好」の朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑について、県が碑の設置更新を不許可決定し撤去を迫ったことに対し、碑を管理する市民団体が撤去処分取り消し等を求めた訴訟の第12回口頭弁論が行なわれた。原告は、群馬の森の入口から碑まで行く様子を撮影した映像を流すなどをした。

記者会見で原告弁護団の下山順弁護士は、「県は碑が論争の対象になり憩いの場じゃなくなると主張するが、昔も現在も普通に利用者は憩いの場として使用している。また、2004年4月に開催された除幕式の動画を見る限り、県が問題としている中山敏雄氏の政治的発言はなかったことが発覚した」と話した。

朝鮮人追悼碑が設置されているのは群馬の森だけではない。東京都墨田区にある横網町公園にも、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑が存在する。関東大震災時の混乱の中での差別煽動デマにより起こったジェノサイドで命を奪われた朝鮮人を追悼する碑だ。横網町公園内の東京都慰霊堂では3月4日、東京大空襲72周年朝鮮人犠牲者追悼会が行なわれた。多くの日本人と在日コリアンが集まり、献花をし焼香をした。慰霊堂には、東京大空襲で犠牲になった朝鮮人犠牲者の遺骨が納められている。日本の植民地支配により連行され、東京大空襲の爆撃で被害に遭った朝鮮人は推定で負傷者が4万人以上、死者は1万人を超える。主催者の西澤清氏は、「一刻も早く犠牲者の遺骨を故郷の遺族のもとに奉還する決意を新たにした」と話した。日朝友好促進東京議員連絡会代表の芦沢一明渋谷区議なども出席し追悼の言葉を述べた。

東アジアの平和と友好のために、日本は過去を隠蔽するのではなく、歴史を直視し、真摯に向き合う姿勢が必要ではないだろうか。

(山口祐二郎・フリーライター、3月10日号)