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千代田区のイチョウ存続求め――伐採の根拠、検証の動きも

2016年12月2日11:24AM

11月14日、神田警察通りのイチョウを観察する市民たち。(撮影/編集部)

11月14日、神田警察通りのイチョウを観察する市民たち。(撮影/編集部)

2020年の東京五輪・パラリンピックまでに東京都千代田区(石川雅己区長)が区道整備を目指している同区一ツ橋の区道「神田警察通り」で、樹齢100年近い(推定)イチョウ並木が伐られようとしている問題(小誌9月30日号参照)がくすぶっている。

区議会10月定例会に街路樹の保存を求める陳情が5件出され、区議会企画総務委員会が委員会の総意として計画の見直しなどを求め、区側は応じる姿勢を示していた。しかし、小枝すみ子区議(ちよだの声)によると、「並木は残すが、安全上の問題がある木が5本ある。伐るべき木は伐る」という思いが担当部署に凝り固まっている。区の伐採の根拠は、区が委託した樹木医が32本のうち5本が病んでいると診断したことだという。

問題となっているのは、区道「神田警察通り」(全長約1・3キロメートル)のうち一ツ橋の1期工事約220メートル。区の「神田警察通り沿道賑わいガイドライン」は「既存の街路樹を活用」とうたい、区議会や地元関係者も区道整備は承知していたが、街路樹の伐採は知らされていなかった。

この沿道賑わいガイドラインは、学識経験者や町会などでつくる「神田警察通り沿道整備推進協議会」(21人)で方向性を協議してきたが、見直し決定後に住民らに正しく説明し、意見を聞いたのかどうか検証するため、区議会では議事録の提出を区に求めている。

伐採に反対する住民たちは11月14日午後、現地を視察した。国立科学博物館名誉研究員の近田文弘さんは「空洞があるイチョウもあるが、樹勢が旺盛なのですぐに枯死するとは思えない。あわてて伐る必要はない」と話している。

千代田区では、神田警察通りの2期工事のほか、区道「明大通り」や都道「白山通り」でも、歩道拡幅や電線地中化のため街路樹の伐採計画がある。年月が育てた豊かな街路樹という財産を活かす知恵こそが求められている。

(伊田浩之・編集部、11月18日号)

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