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呉市の育鵬社教科書不正採択問題――監査請求から住民訴訟へ

2016年11月18日11:50AM

本誌3月28日号で報じた広島県呉市の育鵬社教科書不正採択問題で、新たな動きがあった。

広島県呉市監査委員会は「教科書ネット・呉」の7月15日の住民監査請求に対して審査した結果を9月13日に通知してきた。通知は「本件採択及び選定委員の委嘱においては、著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵が存するとは認められない。(中略)教師用教科書及び指導書の購入費の支出並びに選定委員への報償費の支出については、違法又は不当な公金の支出に該当しない」とする。

監査請求では、育鵬社教科書の採択における不正や違法性について提起した。具体的には、(1)社会科指導主事が選定委員と調査・研究委員を兼任していること、(2)採択の基本資料である総合所見において、育鵬社が高評価になるようにデータの水増し・改ざんが行なわれていること、(3)各教科書の評価をどのようにして決めたのかという公文書は不存在としていることは、客観性のない恣意的な評価を行なったこと、(4)選定委員会も教育委員会においても膨大な誤り(1054箇所)をみつけることなく採択していること、(5)任期が期限切れ(15年の8月末まで)の選定委員を動員しての答申の改訂は無効、などを提起したが、監査委員は採択権者(市教委)の主張をなんの疑問も示すことなく受け入れ、「瑕疵」はなかったとする監査結果を発表したものであった。

この監査結果は呉市長に任命された監査委員3名の出すものとして、予想されたものであったとはいえ、到底受け入れられるものではないので、教科書ネット・呉は住民訴訟に踏み切った。

10月13日、広島地方裁判所に提訴し、舞台は裁判法廷に移った。新聞報道は訴状の内容から「育鵬社の教科書を不正に高く評価する水増しや改ざんを行った」と記す。

(内海隆男・教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま、11月4日号)

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