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川内原発訴訟で規制委「火山ガイド」の不備強調――住民側、勝訴判決を確信

2016年8月31日11:26AM

8月10日、福岡地裁に入る原告弁護団ら。(撮影/伊田浩之)

8月10日、福岡地裁に入る原告弁護団ら。(撮影/伊田浩之)

「まともに考えれば(国には)どこにも逃げ道はない」

川内原発1・2号機(鹿児島県薩摩川内市)が新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の設置変更許可は違法として、鹿児島県はじめ10都県33人が国を相手取り、許可取り消しを求めた行政訴訟の第1回口頭弁論が8月10日、福岡地裁(倉澤守春裁判長)であり、弁論後の集会で原告住民側の中野宏典弁護士は川内原発を止められる訴訟だと強調した。

訴状などによると、川内原発の別の裁判で福岡高裁宮崎支部(西川知一郎裁判長)は今年4月6日、規制委の「火山ガイド」の不備に次のように言及した。

〈火山ガイドの定めは、少なくとも地球物理学的及び地球化学的調査等によって検討対象火山の噴火の時期・規模が相当前の時点で的確に予測できることを前提としている点において、その内容が不合理〉

にもかかわらず、同宮崎支部は、社会通念上、「絶対的な安全性に準じる安全性の確保」までは求められていないとして、再稼働は認められるとした。

住民側の海渡雄一弁護士は強調する。「伊方原発の最高裁判決で、具体的審査基準が不合理なら違法であることが明示されている。行政訴訟では“社会通念”という曖昧な概念は入り込む隙がない。しかも、高裁が火山ガイドは不合理だと認めているのに、地裁がそれを覆すのは困難です」。

危機感を持ったのか、九州電力は同訴訟への参加を申し立て。電力会社を規制する立場の国側は参加を相当とする意見書を提出した。原告住民側は、九電の主張は福岡高裁宮崎支部などで尽くされていると反発している。同地裁が近く参加の可否を決定する。

国側は請求棄却を求め、争う姿勢を示しているが、科学に謙虚でないと破局的事故を再び招くことになる。

(伊田浩之・編集部、8月19日号)

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