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東芝解雇訴訟で和解交渉決裂――判決軽視の不誠実対応

2016年8月2日10:25AM

2014年2月28日、最高裁での結審の報告会で発言する重光由美さん。(撮影/深笛義也)

2014年2月28日、最高裁での結審の報告会で発言する重光由美さん。(撮影/深笛義也)

東芝を解雇された重光由美さんは、和解交渉を続けてきたが、決裂に至った。

重光さんは1990年、技術職として東芝に入社した。2000年より液晶生産のラインの立ち上げ作業に携わり、過酷な業務を強いられる。タイムカードを押した後も働くという状態で、会社で定められた月100時間をはるかに超える残業。午前8時に出勤し、深夜0~1時に退勤するという生活が続いた。

2001年、重光さんは鬱を発症した。神経科医の診断により、重光さんは休職する。東芝は鬱になったことを労災だと認めず、3年の休職期間満了とともに、重光さんを解雇したのだ。

法廷の場で、重光さんの闘いは12年に渡った。東京高裁では解雇の無効を認めたものの、重光さんにも過失があるとした。

だが、最高裁判所は2014年3月24日、重光さんには過失はなく、東芝に全面的に責任があるとし、二審判決を破棄、東京高裁に差し戻した。

東京高裁の勧告で職場復帰に向けた和解交渉が行なわれてきた。

技術職としての復帰は無理なのでメンタルヘルスに関わる仕事を、という重光さんの希望を無視して、東芝が示してきたのは、本人が勤務したこともなく土地勘もない研究所での技術職であった。

東芝が提示してきた給与は社員の平均値を下回るものだった。在籍時の重光さんの査定は、下位20%にあたる「平凡」であり、それに基づくと東芝側は言う。だが、重光さんが保管していた賞与明細によれば、上位20%にあたる「優秀」であったのだ。東芝による、査定の捏造ともとれる。

こうしたことから和解交渉は決裂。不誠実な対応に終始した東芝に非があることは明らかだ。

和解決裂で再び東京高裁で争われており、8月31日13時15分より809号法廷で判決が下される。

(深笛義也・ライター、7月22日号)

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