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防衛省“陸自配備”で説明会――石垣市民に募る不満

2016年5月18日10:09AM

国や防衛省が陸上自衛隊の配備をもくろむ沖縄県石垣市では、4月22日に市民対象の「住民説明会」が開催された。主催した防衛省のほか沖縄防衛局・陸上幕僚監部の職員が出席したが、計画に不安を抱く市民からは会終了後、「まったく説明になっていない」「納得できない」などと怒りが噴出した。そもそも説明会開催の手法について、現地では強い批判が渦巻いている。

石垣市(中山義隆市長)のホームページに4月11日、「住民説明会の開催について(お知らせ)」と題する告知が掲載された。ここでは同市民会館の中ホールが会場指定されたが、収容数は300人ほど。約1000人収容できる大ホールも空いていたが、なぜか選択されなかった(市職員談)。市の定時登録有権者数(3月2日登録、3万7595人)を基準にしても、中ホールは約125人に一人しか入れない。参加者が溢れても対策はなく(市企画政策課談)、当日は多数が場外で立ちつくした。

市告知は〈石垣市民の皆様から事前質問を受付けます〉としており、防衛省側の連絡先は明記されず、質問者の氏名や住所まで申告させる方式がとられた。「個人情報の収集が狙いか」と憤る住民もいるなか、市側は「主体は沖縄防衛局」「われわれは答える立場ではありません」と本誌に回答した。22日、沖縄防衛局の児玉達哉報道室長に開催手法の妥当性を質したが、25日時点で「いつ回答できるかはわかりません」とはぐらかすのみ。説明会当日の詳細は、市民グループ「琉球弧の軍事基地化に反対するネットワーク」のブログ
(URL http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/)などで閲覧できる。

(内原英聡・編集部、4月29日)

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