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「米国で非GM食品市場が急成長」 印鑰氏が講演

2016年4月8日10:25AM

遺伝子組み換えの最新事情について講演する印鑰智哉氏。(写真/斉藤円華)

遺伝子組み換えの最新事情について講演する印鑰智哉氏。(写真/斉藤円華)

自然界では起こりえない遺伝子改変を作物などに行なう「遺伝子組み換え(GM)」本場の米国で、非GM食品の市場が急成長しているという。GMをめぐる最新事情について、オルター・トレード・ジャパン政策室長の印鑰智哉氏が3月12日、カフェスロー(東京都国分寺市)で講演した。

講演は「たねと食とひと@フォーラム」が企画。GMはベトナム戦争で枯葉剤を製造したダウ・ケミカルやモンサントなどの化学企業が主導する。除草剤にも枯れないダイズ、害虫を殺す毒素を生成するワタなどが実用化されている。

GM食品に起因する健康影響は立証されていない。ところが米国で近年、GMとがんなど健康影響との関連を示唆する情報が広まっている、と印鑰氏は指摘。20の州で食品にGM表示義務を求める運動が起きている。

こうした中、ゼネラル・ミルズのシリアル「チェリオス」、ベン&ジェリーズのアイスクリームなど非GM食品が登場。キャンベル・スープもGM表示を自主的に始めるという。「非GM食品市場はこの5年で4倍になった」と印鑰氏は話した。

一方、日本では大手ビール各社が発泡酒などの原料に使う糖類を相次いでGMに転換。GM作物の承認数が世界最多の日本はGMの「吹きだまり」になることも予想される。

(斉藤円華・ジャーナリスト、3月25日号)

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