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寺尾紗穂さん「きっかけを振り返」るライブ

2016年1月15日10:13AM

ピアノの弾き語りで原発労働者やホームレスなどを主題の歌を披露した寺尾紗穂さん。(写真/竹内一晴)

ピアノの弾き語りで原発労働者やホームレスなどを主題の歌を披露した寺尾紗穂さん。(写真/竹内一晴)

「寺尾紗穂トーク&ライブ『原発労働者』を語る」(主催・被ばく労働を考えるネットワーク)が12月12日、東京・新宿の早稲田奉仕園リバティホールであった。

寺尾さんはシンガー・ソングライターとして活躍する一方、全国の原発で働く人々の話を拾った『原発労働者』(講談社現代新書)などの著述でも知られる。

この日は歌とピアノ演奏を交えつつ、原発労働に関する本を書くに至った「きっかけを振り返っていく」(寺尾さん)内容。学生時代に山谷労働者の「サカモトさん」と親しくなった。そこに5年前に読んだ『闇に消される原発被曝者』(報道写真家・樋口健二著)の衝撃が重なり、原発とそこで危険な労働を強いられる日雇い労働者のことがつながった。

後半は取材で出会った元原発労働者の大川一男さん、田中哲明さんとの鼎談。大川さんは原発では「もう二度と働かない」と怒りを露にした。避難所にいた見覚えのある若者らが携帯電話にメールが来ると同時に姿を消した。遅れて避難勧告がきて、「原発が爆発するから逃げろ」というメールとわかった。「彼らは東電の社員だった」と語り、会場を驚かせた。

働く以前から原発には反対だった田中さんは、原発に依拠せざるをえない労働者や住民が「原発以外のものをベースにして暮らせる仕組み作りが大事ではないか」と問いかけた。

(竹内一晴・ジャーナリスト、12月25日号)

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