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「国際テロ情報収集ユニット」でてんやわんや――官邸に“ビクビク”の外務省

2015年12月22日4:40PM

パリで起きた同時多発「テロ」を受け、安倍官邸は12月8日、テロ情報を収集する新組織「国際テロ情報収集ユニット」を創設した。トップには前警察庁外事情報部長の滝沢裕明内閣審議官がついた。警察庁、外務省、防衛省、内閣情報調査室、公安調査庁などの審議官級が省庁横断的にユニットを結成し、中東、北西アフリカ、南アジア、東南アジアの計4地域の情報を収集、分析する。

しかしこのユニット、「機能しないだろう」という声が今から漏れ始めている。外務省内からだ。 ユニットが設置されるのは外務省の総合外交政策局(秋葉剛男局長、1982年入省)内。ところが同省にはすでに国際情報統括官(岡浩・統括官、82年入省)があり、両組織の役割の違いははっきりしない。さらに、ユニットは当初、来年5月の伊勢志摩サミット前の設立をめざして準備が進められていたにもかかわらず、官邸の一存で年内創設が決まり同省は慌てふためいた。パリの事件を受けてとはいえ、「官邸の思いつきに、外務省が振り回されてしまっている」(外務省担当記者)。

官邸の“思いつき”は沖縄対策にもあらわれた。4日、菅義偉官房長官とケネディ駐日大使が官邸内で会談し、普天間飛行場(宜野湾市)の一部など計7ヘクタールを前倒しで返還することで合意。同日夕刻に共同会見を開いた。

会見で菅氏は「沖縄の負担軽減のため」と語ったが、前々日の2日は、沖縄県前知事の辺野古埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事に対し、国は代執行訴訟の第一回口頭弁論だった。露骨すぎるタイミングに翁長氏が不快感を示したのは当然だが、共同会見前日の3日、記者レクを受けた記者団から「なぜ、このタイミングで?」と問われた外務省北米局も、かんばしい返事ができなかったという。

人事権を握る官邸に、外務省が“ビクビク”している。

(野中大樹・編集部、12月11日号)

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