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被災地に若年女性専用電話開設――性被害者の支援急務

2015年6月25日5:37PM

専用相談電話とSNS開設を発表する熊坂代表理事(右端)ら=6月2日、福島市。(撮影/藍原寛子)

専用相談電話とSNS開設を発表する熊坂代表理事(右端)ら=6月2日、福島市。(撮影/藍原寛子)

東日本大震災の被災3県で若年女性(10代、20代)のDVや性暴力の被害が見えにくくなっている。社会的包摂サポートセンターの電話相談「よりそいホットライン」で、被災3県の女性のDVや性被害相談の割合が全国比で2倍近くに上る一方、若年女性からの相談が顕著に低いという矛盾した結果が出た。

若年女性の被害が不可視化し、深刻化が懸念されるため、同センターは今月、若年女性専門の支援相談電話とSNSサイトを開設した。熊坂義裕代表理事は6月2日福島市で会見し、「秘密は守られるので、安心して相談して」と呼び掛けた。

同ラインには2014年度、被災3県から61万6000件を超す電話がかかり、このうちDVや性被害は約4万9000件。若年女性の相談は「被害による精神的なダメージ」「性的な搾取」など深刻な状況にもかかわらず、相談は10代が1・3%、20代が4・4%で、他の年代より圧倒的に低い。生活環境が激変したなかでの被害など被災地の状況に加え、被害者自身が「自分が悪い」と思ったり、「若くて健康な女性」といった固定的な概念から支援も少ない。

関係機関には、復興で外から福島に来た人たちから性被害を受けたケースがあり、被害女性は、「(加害者は)福島のために頑張ってくれている人だから」と遠慮して、被害を訴えられない相談があったという。若年女性支援のBondプロジェクトの橘ジュンさんは「被災地の女の子たちは外に出にくい状況ですが、相談できず辛い思いをしている女の子たちは、ぜひ声を上げて」と訴える。

若年女性専用相談電話は0120・279・226(通話無料)のあと、8番を押す。火、木、土曜日の午後4時から翌日の午前4時まで。SNSサイトは「もやもやルーム」URL www.moyaroom.jp/で、同じ悩みを持つ人同士でチャットができる。

(藍原寛子・ジャーナリスト)

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